YO、YO、オイラもうすぐ五十サーイ
家では娘にディスられる。
キモイ、ウザイ、足クサーイ
会社で上司に怒られる。
売上あがらず、ごめんなサーイ
会社も家にも居場所ナーイ。
SO、だから今夜も飲みに行く
ウォーク・ディス・ウェイ
ウォーク・ディス・ウェイ
YO、YO、最近夫婦の会話ナーイ
犬だけオイラになついてる。
ゴハン、おサンポ、やる気ナーイ
小遣い増やしにパチンコへ。
逆にやられてお金ナーイ
休みの日にも行き場所ナーイ、
SO、だから休日釣りに行く
ウォーク・ディス・ウェイ
ウォーク・ディス・ウェイ
私の中のラップと言えばサランラップと、RUN DMCがエアロスミスの曲をカバーした「ウォーク・ディス・ウェイ」(86年)が思い出される。
昨今の主流はメロディーを伴わない、口語だけのラップが多く感じられるが、私的には曲に合わせた「オン・ビート」のラップが好きだ。
86年と言えば、ちょうど私が一浪して受験勉強をしており、将来を夢見て頑張っていたころである。
朝早く起きて、地元図書館で勉強スペースを確保する。席が取れたら安心して、友人と喫茶店に行く。気が付くとすでにお昼になっており、テキストを開くことなく図書館を後にして代々木ゼミナールに向かう。
途中で別の友人に出くわし、近所のパチンコ屋が新装開店であるという情報に接する。今日は英語の授業だが、英語はまあまあ成績が良かったので、行き先を代ゼミからパチンコ屋へ変更する。
夕方、お腹が減ったので家に帰る。その間背中のディパックからテキストが取り出されることは無かった。
その繰り返しで一週間が過ぎていく。
続いて一ヶ月が過ぎていく。
そうして一年が過ぎていく。
さらにその調子で30年が過ぎていく。
すると冒頭のようなラップが出来上がるという訳である。タイトルは「自業自得」。
娘には言っておきたい。
Do not walk this way like me
私と同じ道を歩むなと。
2017.02.23
YouTube / RUNDMCVEVO
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