夕暮れが肌寒くなる11月。そんな季節に聴くと、イントロから切ない気持ちになる、80年代に発売されたアイドルソングを3曲紹介します。サビではなくイントロに注目して聴いてみてください。
秋からも、そばにいて / 南野陽子
作詞:小倉めぐみ
作曲:伊藤玉城
編曲:萩田光雄
発売:1988年10月8日 江崎グリコ「ポッキー」「アーモンドチョコレート」の CMソングに起用された、南野陽子の13枚目シングル。イントロは荘厳なバロック音楽をイメージさせるパイプオルガンのメロディ。このイントロだけでセンチメンタル度100%。レコードジャケのナンノちゃんの表情も素晴らしい。「♪ 愛してるって 耳のそばでささやいて」ほしいと想う、女性の気持ちを歌った歌詞も感傷的になります。
もう逢えないかもしれない / 菊池桃子
作詞:康珍化
作曲・編曲:林哲司
発売:1985年9月26日 菊池桃子の6枚目シングル。この曲も江崎グリコ「ポッキー」のCMソングに起用されました。
イントロは、シンセの音を中心とした都会的なポップスセンスをベースにした切ないメロディ。編曲が林哲司で、コンサートのバックバンドをオメガトライブのメンバーが務めていたことを考えると、納得のサウンド。そこに透明な歌声で、ミモザ、旅人、クルミ… といった “なんとなく” 秋を想像させるワードがたくさん登場する歌詞。まさにセンチメンタル。「♪ あなたに枯れ葉の音がした」というサビは、令和も語り継いでいきたい秋を想像させるパワーフレーズですね。
哀愁情句 / 早見優
作詞:銀色夏生
作曲:筒美京平
編曲:船山基紀
発売:1984年10月3日 早見優の11枚目シングル。この曲の発売まで、「急いで!初恋」「夏色のナンシー」「誘惑光線・クラッ!」など、初々しさ、夏らしさを感じるシングル曲が多かったですが、この曲はタイトル通り、哀愁の “大人の恋” を歌っています。イントロ7秒から入ってくるピアノがとても印象的。それはまるで禁断の恋へ進んでいく女性の足音のように、せつなく、危険な雰囲気を感じます。
以上紹介させていただきました3曲は、イントロが特徴的な70~80年代歌謡曲プレイリスト
『イントロマニア!昭和歌謡』(隔週更新)でも紹介しています。よかったらチェックしてみてください。
ところで、みなさんはイントロクイズを実際に体験したことはありますか? 好きな曲が出題されて早押しボタンを押して正解するという動作は、一度味わうと病み付きになります。
そこで!私、11月30日(土)に渋谷のLoft9にて、早見優さん、音楽評論家のスージー鈴木さんと一緒に『80’s コネクション』というイベントを開催します!第1部は、早見優さんとスペシャルなトークショー。第2部は80年代の邦楽・洋楽のみ出題の団体戦イントロクイズを実施。私はクイズの出題と進行で出演します。今回の曲紹介でイベントに興味を持った方がいらっしゃいましたら、一緒に楽しみましょう!
2019.11.03