映画『アリー / スター誕生(A Star Is Born)』が大ヒットしている。レディー・ガガ初主演だから話題にならないはずがない。僕はまだ観ていないが、2018年10月に封切られた米国では公開から12日で1億ドルを稼ぎ出し、サウンドトラックはアルバムチャート(Billboard 200)で1位を獲得した。
実際の彼女は、映画『ファニー・ガール』(68年)でアカデミー主演女優賞を受賞し、グラミー賞では『ザ・バーブラ・ストライサンド・アルバム』(63年)で年間最優秀アルバム、「スター誕生の愛のテーマ(Evergreen -Love Theme From "A Star Is Born"-)」(76年)で年間最優秀楽曲を獲得しており、これだけでも十分に凄い。
一方で、そのレコーディングには、リー・リトナー、スタッフのリチャード・ティー、コーネル・デュプリーとスティーヴ・ガッド。さらには TOTO のデヴィッド・ハンゲイトといった錚々たるミュージシャンが参加していることもあって、洗練された AOR の要素がチラチラ顔を覗かせる。今、改めて聴き直したい1枚である。