東京ファッションの震源地として知られる渋谷と表参道の中間地区。
1983年8月、台風が上陸して日本を横断している最中に、原宿のCAT ST. ENDに龍神が潜むと伝えられる「ピンクドラゴン(龍之紅粉)」ビルがオープンしました。
そして、83年の10月10日、アン・ルイスをゲストに迎え、中野サンプラザで開催されたオープニング・パーティー。主役はショップの店員たちが組んだロカビリーバンド、ブラック・キャッツ!
でも今日は、音楽と密接な関係にあるファッションの話を。
ファッションから観た80年代を。
ピンクドラゴン以前からのブランド、「クリームソーダ」のファッションはアメリカン50’sを基調としていることは言うまでもないのですが、コテコテのロカビリースタイルと違い、何となく洗練されています。
その秘密は “アメリカ発~ロンドン経由”
折しもイギリスはロンドンコーリングで湧いていて、ロンドンスタイルは世界の憧れとなっていたのです。
一番の大きな違いは客層。
ロンドンのキッズ達もキングス・ロードの虜になっていたとは思いますが、価格が高過ぎて手が出せません。しかし、原宿クリームソーダは違います。キッズでも手が出せる(お小遣いを貯めれば)価格帯で商品構成されていました。
アパレルは無理でも、小物類、クシ、財布、ポマードなど、誰でも購入出来る価格で、日本で初めて勃興した、キッズによるファッション・ムーブメントではなかったでしょうか?
70年代末期から原宿発信のファッションブランドが多数生まれましたが、残っているブランドは殆どありません。そんな中、クリームソーダ、ピンクドラゴンビルは昔と変わらない場所で今も営業しているのです。
3月24日 山崎社長の命日に寄せて(※)
※山崎社長
山崎眞行。70年代後半から80年代にかけ、原宿に「クリームソーダ」「ピンクドラゴン」をオープンさせた、日本における50'sファッションの代名詞的存在。原宿「キャットストリート」の名付け親でもある。
2017.03.24
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