11月1日

追悼:輪島大士 — 憧れのヒーローが繰り出す「黄金の左」

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「横綱経験者は寿命が短い」という内容の記事をどこかで読んだことがあるが、残念なことに名横綱・輪島にも当てはまってしまった。

「黄金の左」という響きがやたらに恰好よく、大相撲を観るようになったのを覚えている。それまで「黄金」というと「黄金バット」か「ツタンカーメン」しか知らなかった自分のとっては、実在する人物の評価として使われるこの言葉に、憧れを持ったのだ。

あんこ型の力士が多い中にあって、スマートな体系にいかり肩。緑のまわしもよく目立つ(金色になったのは後年だ)。どうみても相手のほうがデカく、すぐに押し出されてしまいそうなのだが、左手を伸ばしてまわしを取ると、スピーディに左に回って豪快な投げを繰り出す。

左足が相手の足を跳ね上げていることもあり、まるで柔道の内股のように相手が背中から落ちる。大相撲という格闘エンターテインメントの中にあって、輪島の切れ味鋭い技が人々の心を掴んでいることが、子どもにも理解できた。とにかく勝ち方が格好いい。同時期に、圧倒的な巨体と運動神経のよさで番付を上げてきた北の湖との対戦では、生まれて初めて「手に汗握る」という体験をしたように思う。

人気の高かった先代・貴ノ花を描いた少年マンガを読んだ記憶がある。すでに十両まで昇進していた貴ノ花が、まだ入門前、つまり大学生の輪島と稽古場で対戦する。しかし、何番取っても輪島に勝てない。「プロの俺が、学生に勝てないのか」と落ち込む貴ノ花。そんなストーリーだったのだが、作品の中での輪島は巨大な壁のように描かれ、その強さがわかりやすく表現されていた。それを目にしていたこともあり、私は、完全に輪島ファンになっていた。

さて、Re:minder のプロレス担当としては、輪島のプロレス時代に力点を置かなければならない。しかし残念ながら、あまりいい印象はない。横綱時代の晩年は休場が多かったし、引退して6年も経過した38歳でのプロレスデビューであるから、そもそも、期待するほうがおかしい。

会場の雰囲気もアナウンスも「輪島がんばれ!」一辺倒なのだが、それは新人レスラーに対するものではなく、高齢者に対するやさしさのような性質だったかもしれない。解説のジャイアント馬場からは、いつも辛辣な言葉が繰り出されていたが、それも国民的スター・輪島をおもんばかってのことだったのだろう。

それでも輪島は懸命だった。ゴールデン・アームボンバーを開発。相撲タックルやバックドロップなども繰り出した。2年ほどで引退するまで、真摯にプロレスに取り組んだ。

1986年11月1日、地元・七尾での日本デビュー戦。相手は私が個人的に尊敬するタイガー・ジェット・シン。輪島の入場曲は、全日本プロレス総帥ジャイアント馬場と同じ「日本テレビスポーツのテーマ(スポーツ行進曲)」だった。日本テレビのスポーツ番組に使われていた Re:minder 世代にお馴染みの曲。どうせなら輪島のオリジナル曲があってもよさそうだが、『全日本プロレス全曲集』にも入っていないので、やはり作られなかったのだろう

ちなみに、本人はレコードデビューもしている。曲は、1978年に発売した「望郷賦」。作詞、たかたかし、作曲、松山かずおで、これは五木ひろしのペンネームだそう。同じ北陸の出身ということで仲が良かったらしい。

せっかくなので、今から馴染みの酒屋に行って、石川県の日本酒を紹介してもらおう。そして、ネットで天才・輪島の動画を探して献杯することにしよう。


追記
YouTube で『輪島大士の歌』を発見した。力士ソングシンガー・北脇貴士とピアニスト・日ノ下慶二氏とのコラボと紹介されている。すごくカッコいいので、ぜひ。

2018.10.19
21
  YouTube / TeichikuMusicChannel


  YouTube / Darin Irvin
 

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カタリベ
1964年生まれ
小山眞史
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