12月21日
まるで80年代の神話 — 吉川晃司、尾崎豊、岡村靖幸、そして鈴木賢司
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それは、1985年頃のことらしい。

吉川晃司、尾崎豊、岡村靖幸、鈴木賢司。まだ20歳そこそこのこの4人は、夜な夜な連れ立って一緒に酒を飲み、語り合い、泥酔して朝を迎えていたという。ディスコやカラオケにもつるんで足を運ぶ親友同士だったそうな… そりゃ、ヤンチャなこともしたでしょう。どこにでもいる20歳の青年と同じように。

たとえ尾ヒレがついているとしても、僕はこのエピソードがものすごく好きだ。誰が言ったか、まさにリアル『TO-Y』。まるで80年代の神話でも聞いてるような気持ちになる。その一方で、4人のその後の軌跡を知る僕らは「それぞれの人生の分岐」というか、「さらば青春の光!!」みたいなことをちょっとばかり考えさせられもする。

85年といえば、尾崎豊が「卒業 GRADUATION」をリリースし、吉川晃司は「You Gotta Chance~ダンスで夏を抱きしめて~」「にくまれそうな NEW フェイス」などをヒットさせ、翌86年にデビューする岡村靖幸は渡辺美里へ楽曲提供していた時期。その頃、ギタリスト鈴木賢司は、スティーヴィー・レイ・ヴォーンやディープ・パープルの来日公演の前座を務めている。

それぞれが若き才能を惜しげもなく爆発させていた。10代でデビューしてスターダムに駆け上がった、同い年(鈴木だけ1964年生まれで一歳上)のソロアーティスト――

どうみても我の強そうな… もとい、個の輝きを人並み以上にキラメかせることに長けた4人。

僕はだいぶ時間が経って、もうとっくに大人になってしまった後で、彼らの交友関係を知った。エッ!? あの時そんなに仲良しだったの! と吹き出すくらいに意外だった。

4人の音楽に夢中になっていたのはローティーン時代。90年代に入った頃には遠のいていて、92年に尾崎の告別式で吉川が弔辞を読んだことさえ知らなかった。でも、なぜだろうか。85年当時、TV・雑誌の向こう側の見えざる交遊録を、リアルタイムで知らなくてよかったと思う。後で知ったからこそ余計に愛おしくなる、そういう事実に大人になってから度々に出くわすようになった。そして、そんな事実こそ宝物の記憶の一つになることが多い気がする。

僕は中学時代にギターキッズだったから、天才ギタリスト・鈴木賢司に憧れていた。派手なアクションで、メチャクチャ楽しげにニコニコ笑って速弾きする新時代のギターロックインスト。

「翔べ フェニックス」
「輝ける7つの海をこえて」
「僕の未来はハプニング!」

これらの曲が長く僕のお気に入りだった。今聴くと、当時の鈴木が自身と自分の仲間たちに向けた輝かしいテーマソングのようにも聴こえる。

『TVジョッキー』(日本テレビ系)の一発芸コーナーを機に83年にデビューした驚愕のギター少年は、元クリームのジャック・ブルースと共演するに至り、88年にストラトキャスターを抱えて単身ロンドンへ武者修行。ついに日本に戻らず、Kenji Jammer の名で98年より英国の世界的バンド、シンプリー・レッドのメンバーとして活躍するようになる。なんと雲をつかむような話しだろうか…。

なお尾崎の85年のアルバム『回帰線』収録の名曲「Scrambling Rock'n'Roll」で鈴木は飛びっきりロッキンなギターを弾いていて、同年の尾崎の日本青年館ライヴに飛び入り参加して二人ではしゃいでいた。吉川に一緒にやろうと誘われた時には、すでに渡英を決心しており、「もっと君にピッタリのギタリストがいる」と布袋寅泰を紹介―― それが COMPLEX 結成につながったという。

どの逸話も、まぶしすぎる青春の光の一筋だ。

2018.08.29
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カタリベ
1974年生まれ
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