竹田和夫の音楽を初めて聞いたのは1981年の大ヒット曲「ロンリー・ハート」。ザ・ベストテンで他の芸能人とは明らかに違うオーラを出していたクリエーションのリーダー兼ギタリストでした。この竹田和夫さんが日本のロック史上どれだけ凄い人かはネットでいろいろと書かれておりますので、割愛します。
今思うと、「ロンリー・ハート」はポップスではありますが、当時のバンド編成において竹田さんのこだわりを感じます。
まず、ボーカルにアイ高野さんを起用しています。竹田さんも歌が上手いですが、この曲は ”プロハンター” という藤竜也さんと草刈正雄さんのダブル主演で当時のダンディーなシティーボーイ探偵ドラマの主題歌でした。たしか、二人がスカッシュ(当時流行ったオシャレスポーツ)をしているバックでこの曲が流れていた気がします。
そう考えると、この曲をハスキーボイスの竹田さんが歌うと渋すぎちゃうんでしょうね。アイ高野さんの軽さが最高です。
そしてもう一つはツインドラム。このポップス曲をただのポップスにしないのは、この強力なビートがあってこそだと思います。テレビ神奈川でオンエアされた画像をみていただくと(Fighting 80's ー この番組も最高!)当時のクリエーションのカッコよさがわかります。
さて、その6年後の1987年に再び竹田和夫さんの曲を聴きました。
竹田和夫&ボーイズ・オン・ロックス。このバンドもブルースロックを主体としていますが、シングルカット曲はロマンティックなバラード「JUST IN CASE」でした。
この曲ではボーカルの橋本洋子さんが輝きを出し、その輝きを渋い竹田和夫さんのボーカルとギターが受け止める構図です。竹田さんのボーカルもいいでしょ? でも、この曲を聴いた浪人生の私は橋本洋子さんの大人な感じにうっとり… 勉強もおろそかになったものでした。
そして、1989年の大学2年の時に高円寺のJIROKICHIという現存するライブハウスにボーイズ・オン・ロックスのライブを見に行きました。竹田和夫さんギターと橋本洋子さんのブルースハープを交えてB.B.キングの曲などブルース色満載でしたが、マニアックさとポップさとのバランスが取れた最高のライブでした。
現在アメリカ在住の竹田さんですが、今も来日してライブを行い、あの80年代の輝きからさらに羽ばたき続けています。かっこよすぎです。
2016.05.23
YouTube / 浦野友彦
YouTube / MATTK8669
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