例えば、シンプリー・レッド『メン・アンド・ウィーメン』、レベル42『ラニング・イン・ザ・ファミリー』、キュリオシティ・キルド・ザ・キャット『キープ・ユア・ディスタンス』、リビング・イン・ア・ボックス『リビング・イン・ア・ボックス』、スウィング・アウト・シスター『ベター・トゥ・トラベル(It's Better To Travel)』は、全て僕が87年に購入したアルバムで、これらの中から選曲・編集して愛車の中で四六時中流していたのだった。
87年にリリースされたアルバム『オンリー・ア・グローサーズ・ドーター(She Was Only a Grocer's Daughter)』は、「雑貨屋の娘のくせに」とタイトルからしてマーガレット・サッチャー(当時の首相&保守党党首)の出自を揶揄していて、内容的にも政権批判満載だったが、当時の僕にそんなことは全く関係なかった。
そのサウンドは、70年代のニュー・ソウルやフィリー・ソウルの影響を存分に受けたものだ。シングルヒットした「ビー・ディス・ウェイ(It Doesn't Have to Be This Way)」だけでなく、「デイ・アフター・ユー(The Day After You)」では敬愛するカーティス・メイフィールドと夢の競演を果たすなど、黒人音楽への傾倒を色濃く反映した傑作だと、30年前の僕は心の底から思っていたのだった。
The Blow Monkeys / It Doesn't Have to Be This Way 作詞・作曲:Dr.Robert プロデュース:Michael Baker for Simple Simon Inc. with help from The Axeman 発売:1987年1月1日 2017.09.06