7月2日

フラッシュダンスを見つめていたい、メガヒットに挟まれた1983年のクセ者

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エディ・グラントのシングル「エレクトリック・アヴェニュー」がビルボードHOT100で最高位(2位)を記録した日
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photo:Discogs  

共有感満載の80年代洋楽ヒット!ビルボード最高位2位の妙味 vol.30
Electric Avenue / Eddy Grant


80年代に限らず、長いヒットチャートの歴史の中では、いわゆる “一発ヒット屋” というのは、いつの時代もコンスタントに出現している。80年代28番目に誕生したナンバー2ソング、エディ・グラントの「エレクトリック・アヴェニュー」も、そんな範疇に入るヒットソングだった。

トップ3クラスの大ヒットソングを持ちながら、他にトップ20クラスのヒットソングを1曲も輩出していないという意味で、エディ・グラントは一般的には一発ヒット屋ということになるだろう。

全米及び全英でも2位という世界的大ヒットを記録した「エレクトリック・アヴェニュー」だが、日本での共有感はそれほど高いわけではない。

ニューウェーブ、ファンク、ディスコ、ポップ、テクノ… それらが混然一体となったジャンルレスさがあり、同時にどことなくノベルティ感漂うエレクトロダンスミュージックな作風が、掴みどころのない印象を与えてしまったのだろうか。

同時期に全米チャートの上位にエントリーしていた第2次ブリティッシュインベイジョン勢、例えばデュラン・デュラン「プリーズ・テル・ミー・ナウ(Is There Something I Should Know)」(最高位4位)、カジャグーグー「君はToo Shy(Too Shy)」(最高位5位)といった「エレクトリック・アヴェニュー」より下位ヒットと比しても、日本でのヒット感の差は歴然としている。

しかしかなりクセのあるインパクトの強い楽曲だっただけに、当時のチャートファン / ディスコファンにとっては、強烈な印象と共に脳内に蘇ってくる作品であるに違いない。この奇抜さ、どことなく漂うB級感でさえも、本作を知る者にとっては愛着を増幅させる要素になりえている。

エディ・グラントは南米大陸北部に位置するガイアナ共和国出身のイギリス移民、レゲエをベースとするダンスミュージックシンガーで、「エレクトリック・アヴェニュー」はいわば第2次ブリティッシュインベイジョンの一環としてヒットした作品とも捉えられる。レゲエといえば、83年前半にイギリスのティーングループ、ミュージカル・ユース「パス・ザ・ダッチー」のヒットも、ちょっとした布石になっていたのかもしれない。

それにしても、ヒットチャートに “たら、れば” は禁物ではあるが、「エレクトリック・アヴェニュー」が順位をひとつ上げてナンバーワンになっていたら、翌84年「カリビアン・クイーン」を皮切りに大ヒットを連発した英R&Bシンガー、ビリー・オーシャンになれた…のかもしれない…。

とはいっても、アイリーン・キャラ「フラッシュダンスのテーマ」とポリス「見つめていたい(Every Breath You Take)」という、83年を代表する2大メガヒットに頂上制覇を阻止されたのだから、エディも潔く諦めざるをえなかった…。

ちなみにエディ・グラントは翌84年、マイケル・ダグラス主演の映画『ロマンシングストーン秘宝の谷』の主題歌「ロマンシング・ザ・ストーン」が小ヒット、厳密な意味での一発ヒット屋ではない。


脚注:
「Electric Avenue」(83年7月5週2位)
「Romancing The Stone」(84年26位)

「Pass The Dutchie」(83年10位)
「Caribbean Queen(No More Love On The Run)」(84年1位)
「Flashdance… What A Feeling」(83年1位)
「Every Breath You Take」(83年1位)

2017.06.22
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