4月21日

石川ひとみ「まちぶせ」デビューから3年、11枚目のシングルで大ヒット!

32
0
 
 この日何の日? 
石川ひとみのシングル「まちぶせ」がリリースされた日
この時あなたは
0歳
無料登録/ログインすると、この時あなたが何歳だったかを表示させる機能がお使いいただけます
▶ アーティスト一覧

 
 1981年のコラム 
【80年代アニソンの魅力】少年ジャンプのアニメ主題歌で再評価されるべき5人の偉業!

水森亜土のワイワイワールド、オノマトペだらけのアラレちゃん主題歌!

一貫してヒーロー、でも入場曲は一貫してなかったタイガーマスク

クリエーション「ロンリー・ハート」僕のレコード人生はここから始まった

石川ひとみ「まちぶせ」松任谷由実の愛すべきストーカーソング?

夏の扉を開けた松田聖子にキラキラの魔法をかけたのは誰?

もっとみる≫




80’s Idols Remind Me Of… Vol.19
石川ひとみ / まちぶせ

石川ひとみ「まちぶせ」満場一致の大ヒットソング!


アイドルシンガー石川ひとみの最大ヒットといえば、それはもう「まちぶせ」で満場一致だろう。そう、言い方を変えて “石川ひとみのヒット曲といえば?” と問われれば、おおかたの人々が「まちぶせ」を挙げざるをえないほどに、彼女にとって唯一の大ヒットソングになっている。

デビュー以来80年代のうちに24枚のシングルをリリースしていた石川ひとみだが、一般的に知られるのがこの作品のみであり、結果として彼女の代表作として語り継がれ、歌い継がれてきたのが「まちぶせ」だったのだ。

歌手デビューは1978年、決定的ヒットソングは生み出せず…


石川ひとみの歌手デビューは78年5月、ひと足先にデビューしていた石野真子、そして前年デビューしていた榊原郁恵を2トップとして、フレッシュなアイドルシーンは彩られていた。コンスタントにヒットを輩出していたピンクレディーや山口百恵といった既存組を除いて77~78年に出現したフレッシュなアイドルたち―― 大場久美子、秋ひとみ、五十嵐夕紀、桂木文、金井夕子、天馬ルミ子、トライアングルらと同じ土俵で戦うことになった石川ひとみ… 実は結構なアイドル群雄割拠時代でもあったのだ。

榊原郁恵や石野真子が一般層に訴求するヒットを出していく中、石川ひとみは誰もが知る決定的ヒットソングを生み出せずにいた。80年代に突入すると華やかな “80年代アイドル” 時代が訪れ、松田聖子、河合奈保子、柏原芳恵ら後輩たちの後塵を拝する…。彼女の忸怩たる思いは我々の想像以上だったのではないだろうか。

不退転の覚悟で臨んだ「まちぶせ」リリース


デビューから丸3年を経過しようかという1981年に入った頃、本人自らから「まちぶせ」のカバーを願い出て11枚目のシングルとしてリリースさせたという。所属事務所の先輩であった三木聖子の楽曲(76年発売)であり、デビュー前のオーディションで歌っていた、まさしく本人肝いりの作品だったわけだ。この曲を最後のシングルにするつもりで、これぞ不退転の覚悟で臨んだのが「まちぶせ」(81年4月21日発売)だった。

基本的に作者荒井由実自ら歌唱指導した三木聖子バージョンを踏襲したストレートカバーではあるが、あえて歌謡曲風アレンジを崩さず、世に蔓延した “80年代風アイドル歌唱” から距離を置いたり、とにかく真っすぐで透き通った彼女のきれいな歌声を100%活かしきった仕上がりになっている。

作品に対する執念、歌うことの喜び!


なによりも3年以上 “待ちぶせ” してようやく歌えた楽曲だっただけに、作品に対する執念みたいなものや、ひいては “歌うことの喜び” のような歌手が本来保持している根本的な魅力が、聴き手側にじわじわと伝わっていったのだろう。石川ひとみの「まちぶせ」は、周知のとおり大きなヒットとなった。彼女の歌手生命は延命されたのだ。

「まちぶせ」は、オリコン週間シングルランキング6位を記録、81年末の『紅白歌合戦』でも歌われた。これぞ石川ひとみの “代表曲” が誕生した瞬間である。「まちぶせ」が老若男女に知られるのは、明らかに三木聖子ではなく、石川ひとみバージョンがあったからこそ。ちなみに、続く石川ひとみの12枚目のシングル「三枚の写真」(81年10月)も三木聖子のカバーだった。


※ KARL南澤の連載「80's Idols Remind Me Of…」
80年代の幕開けとともに、新たなアイドルシーンが増幅・形成されていった。文字通り偶像(アイドル)を追い求めた80年代を、女性アイドルと、そのヒットソングで紐解く大好評連載。

■ 堀ちえみ「待ちぼうけ」竹内まりやから女性アイドルへの楽曲提供第1号
■ 80年代最大の問題作!おニャン子クラブ「セーラー服を脱がさないで」
■ 岡田有希子と竹内まりや、80年代の革新が普遍化した「ファースト・デイト」
etc…


2020.03.10
32
  Apple Music
 

Information
あなた
Re:mindボタンをクリックするとあなたのボイス(コメント)がサイト内でシェアされマイ年表に保存されます。
カタリベ
1962年生まれ
KARL南澤
コラムリスト≫
65
1
9
8
2
あみん「待つわ」岡村孝子恐るべし…耐える女と見せながら実は80年代的あざとい女?
カタリベ / KARL南澤
63
1
9
8
0
松任谷由実「星のルージュリアン」ただただ怖かった “あの” フレーズ
カタリベ / 綾小路ししゃも
13
1
9
8
0
NHK紅白歌合戦、ジャニーズの出場は「たのきん」を皮切りに37年連続!
カタリベ / むぅとうさん
48
1
9
8
3
松田聖子プロジェクトの最高傑作「天国のキッス」松本隆 × 細野晴臣
カタリベ / 鈴木 啓之
779
1
9
8
7
EVE「恋はパッション」昭和ポップスでインパクト抜群のコーラスグループ!
カタリベ / 臼井 孝
30
2
0
1
6
【R.I.P.】ギタリスト松原正樹の歌謡セッションベストテン! Part2
カタリベ / 太田 秀樹