2023年 2月8日

いま、堀ちえみを “歌手” として語る時代がやって来た!スチュワーデス物語だけじゃない

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堀ちえみのアルバム「40周年アニバーサリーCD / DVD BOX」がリリースされた日
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“花の82年組アイドル” から40年、奇跡的な歌声を披露した堀ちえみ


2023年2月8日、堀ちえみの音楽ソフト『40周年アニバーサリーCD / DVD BOX』が発売となり、オリコン週間アルバムランキングで68位に登場、およそ36年ぶりのTOP100入りを果たした。また、2月15日には、東京・かつしかシンフォニーヒルズにて、記念公演『Chiemi Hori 40thプラス1 Anniversary Live 〜ちえみちゃん祭り 2023〜』が開催され、奇跡的な歌声を披露した。こうした一連の復活により、2月7日から20日までの2週間だけで、“堀ちえみ” 関連のツイートは約5,000件にのぼるほどの盛り上がりを見せた。

堀ちえみがデビューした1982年度というのは、『80年代アイドル総選挙 ザ・ベスト100』でもTOP30に7組(1位:中森明菜、3位:小泉今日子、15位:原田知世、18位:早見優、20位:松本伊代、22位:堀ちえみ、24位:石川秀美)も入るほどの当たり年だったということも、現在の人気を少なからず後押ししているであろう。

ただ、総合18位から24位に早見優、松本伊代、堀ちえみ、石川秀美とプライベートでも仲良しの同期4人が集中しているのがやや気になる。人によっては、“花の82年組”という当時のイメージが強すぎて、それぞれの音楽的な魅力をよく知らないのでは? と思ってしまうからだ。堀ちえみの場合も、懐かしいTV映像で流れるのは、圧倒的にドラマ『スチュワーデス物語』での熱演ぶりばかりだ。

しかし、実際には、この4人ともが音楽面でもステップアップしているのだ。早見優は英語多めの明朗なポップスから、ダンサブルなロックチューン中心に、松本伊代は、鼻にかかった歌声を活かしたキラキラポップスから、歌詞を重視したフェミニンなバラード中心に、そして、石川秀美は、健康的でパンチのある楽曲から、兄貴分の西城秀樹にならうようなセクシー・ロックンローラーへと、それぞれ5年から7年ほどかけて成長していった。

これに対し、堀ちえみの場合は、ひとりのアーティストとは思えないほど多彩な楽曲を歌いこなすことで、1年ごとスピーディーに、アイドルからボーカリストへと着実に成長していった。以下、アルバムをリリース順に見ていこう。

5年間にわたって驚くほど多彩な作品にトライ


まず、1982年の『少女』や『夢日記』では、鈴木茂が編曲を手がけたパステルタッチの楽曲をひたすら素直に歌っているが、1983年の『風のささやき』と『雪のコンチェルト』になると、ヒットチャートの常連になったからか、TVスターとしての華やかな表現力がアップ。続く1984年の『プラムクリーク』『Strawberry Heart』では、林哲司や芹澤廣明、玉置浩二といった旬な作家の楽曲を実に伸び伸びと歌っている。ドラマ『スチュワーデス物語』を終えたからなのか、特にドラマティックな歌のメリハリのつけ方が上手い。

そして、ひとつの完成形を見せたのが1985年の『Lonely Universe』で、シンガーソングライター系の楽曲を、さながら音楽ユニットのリードボーカルのように自由自在に歌いこなしている。さらに、1985年末から1987年前半の『夢の続き』『glory days』『スカーレット白書』は、昭和ポップスからJ-POPに向かっていくにあたって、サウンド面の変化が大きいが、その中でも堀ちえみは自分らしい一所懸命な歌い方を貫いている。



堀ちえみ天性のタレントパワーとは?


しかも、その目まぐるしく作風が変化する一方で、どことなく切なくも一途に見つめる表情が想起されるのも堀ちえみの大きな持ち味だ。例えば、前述の4人の十代を象徴する表情といえば、早見優、松本伊代、石川秀美のいずれも、天真爛漫な笑顔を想起する人が多いだろうが、堀の場合は決定的に異なる。

例えば、シングルを歌っている時も、失恋ソングの「さよならの物語」は当然切ないし、両想いなのにどこかもどかしい気持ちを描いた「夕暮れ気分」や、両想いなのに心のズレを悔やんだ「リ・ボ・ン」も切ない感じだし、能天気に振り切った音頭調の「Wa・ショイ!」ですら、なぜか明るさの合間から切なさがこぼれ落ちている。勿論、いずれも一途な表情が想起される。

この切なさと一途さの共存こそが、キャラクターや歌唱力を含め、堀ちえみの天性のタレントパワーではないだろうか。“決して幸せは永遠ではない、だからこそ、この瞬間の真心を大切にしよう” といった決意が、歌い方や潤んだ瞳からつぶさに伝わってくるのだ。

だからこそ、1987年、音楽活動を止めて引退を決意したのも彼女らしいし、2023年、表舞台に立つからにはできるだけ完璧にと復活コンサートを成功させたのも、彼女らしい努力の賜物だ。ちなみに、40周年BOXのジャケットとして、堀ちえみ本人が選んだカットの表情にも、切なさと一途さが共存しているが、これも偶然ではないだろう。



そんな切なさと一途さの共存関係について、より堀ちえみの魅力を堪能したい方は特典満載の40周年BOXで、より気軽に楽しみたい方はストリーミングサービスで聴いてほしい。彼女の音楽を知れば、自分の中の不器用だけど実直な部分がきっと浮かび上がってくることだろう。

なお、プレイリスト『堀ちえみ・次の一手~カップリング&アルバム名曲集』では、シングルのB面曲(両A面を含む)や、アルバムの収録曲の中からファンの人気投票上位曲やRe:minder執筆陣が注目する楽曲を中心に珠玉の32曲をセレクト。こちらも是非!


―― 堀ちえみ全オリジナルアルバム、ストリーミング配信がスタート!
アルバムアーティストとして、高いクオリティのアルバムを発表し続けた堀ちえみ80年代の軌跡をこの機会に存分に楽しんでみては。


特集:堀ちえみ 40周年アニバーサリー

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2023.02.25
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カタリベ
1968年生まれ
臼井孝
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