2023年 11月28日

モリッシー来日公演!デビュー40周年を記念した一夜限りのベストヒット・ライブ!

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スミスのフロントマンとしてデビューを飾ってから40年目、モリッシー来日公演が決定!


2023年、モリッシー来日! 1991年の初来日公演以来、単独公演に限れば5度目の来日だが、いつも高鳴るこの気持ち。喜びの一方で、チケットを取れるのだろうか… という不安、そして無事に押さえられた際の安堵を、5度繰り返してきた。今回は東京1公演のみだが、案の定ソールドアウトになった様子。ともかく、チケットを取れた幸運を噛み締めている。

それにしても、なぜこんなにもモリッシーに高ぶるのか? 単純に自分が大ファンだから… で説明ができてしまうし、特別な存在でもあるのだが、その “特別” であることについて、ここでは語ってみようと思う。

ファンには言うまでもないが、2023年はモリッシーがザ・スミスのフロントマンとしてデビューを飾ってから40年目となる。モリッシーとギターのジョニー・マーが主体となった4人組ザ・スミスは1983年から87年までの短い活動期間ではあったが、強烈なインパクトをファンにあたえた。4枚のオリジナルアルバムは、いずれも本国イギリスでチャートの1〜2位となり、発表したシングルはすべてインディチャートのトップ3入り。音楽的に魅力的であったのはもちろんだが、何よりモリッシーの書く歌詞は独特で、刺さってきた。

ファーストアルバムが出た頃、高校生だった自分は国内盤レコードの訳詞で歌の内容を知ることになるのだが、それはちょっとした驚きだった。例えば、デビュー曲「ハンド・イン・グローブ」。ビートの効いた曲に乗り、貧しいはみ出し者たちの恋をポジティブに歌っていた...はずが、最後の最後に “でも自分の運命はわかっている / たぶん君とはもう会えない” と、いきなりペシミスティックなオチへ。なんじゃ、こりゃ!?

他にもアルバムには、“愛なんて、ただのミジメな嘘” とか、“僕はまだ病んでいるのか?” とか、ロックの文脈ではあまり見ない歌詞が並んでいる。タフな自分を誇るような、お決まりのフレーズはない。内省的で悲観的、ときに絶望的。同性愛的な空気もほんのり感じさせる。それが社会風刺になることもあれば、ユーモアを宿らせることもある。



ロックシーンにナヨッとしたものを投げかけたモリッシー


現在でこそロックの詞は多様化しているが、そもそもロックンロールは男権的に始まったサブカルチャーであり、80年代初頭の主流もそれだった。もちろん当時は女性のロックアーティストも活躍していたが、数は決して多くない。反抗にしろ、攻撃性にしろ、楽天性にしろ、それらはロックの文脈の中ではマチズモをまとっていく。誤解を恐れずに言えば、そんなロックシーンにナヨッとしたものを投げかけたのがザ・スミスであり、モリッシーだった。

実際のところ、思春期を健全なままで過ごせる人は限られている。だいたいの人間は、男権的なロックに歌われるような状況に置かれる経験は少なく、現実は失敗と苦悩の連続だ。勉強ができない自分に落胆し、友人とうまくいかなくなってはゲンナリし、失恋しては死にたくなる。そんな “負” の感情をロックに転化、昇華させることができたのは、モリッシーの詩人としての才能に依るところが大きい。

スミス解散後も一貫していたモリッシーの姿勢


ザ・スミスの解散後、1988年以降のソロ活動でも、モリッシーの姿勢は一貫していた。終末の到来を願い(エブリデイ・イズ・ライク・サンデイ)、自身の醜い容姿をさらし(レット・ミー・キス・ユー)、どこにも出かけずにベッドの上で過ごす一日こそ最高であると説く(スベント・ザ・デイ・イン・ベッド)。

ネガティブと言われれば、その通りかもしれない。しかし、モリッシーがこれを歌うとき、不思議な強さが宿る。自分は、それをただただ浴びたい。こんな気持ちにさせるアーティストは、そうそういるものではない。



さて、来たる2023年11月28日の来日公演。宣伝告知には “デビュー40周年を記念した一夜限りのベスト・ヒット・ライブ!” とある。モリッシー的なシニシズムが身に着いているファンなら、そんなライブをやるはずがないことは容易に想像できる。 “ヒット曲って、どの曲のことだい?”―― そんなモリッシーの声が頭の中で反射的に聞こえてきてしまうのだから。

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2023.10.12
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カタリベ
1966年生まれ
ソウママナブ
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