グゥモ~ニン~ おはよ~あ~さひぃ~♪
大阪の皆さん、おはようございます。鎌倉屋武士です!お目覚めいかがでしょうか。今日はさわやかな朝をお届けできるよう頑張ります。今回紹介する曲は、紙ふうせんの「朝(あした)の空」です。1980年代に『おはよう朝日です』(ABC)の初代テーマソングとして流れていたので、関西に住む人々は毎朝、この爽やかな歌声を聴いてから学校や仕事に出かけていたんですネ!羨ましい。なんて優雅な朝なんでしょうか(ここまでは乾龍介アナ風にお読み下さい… 笑)。
紙ふうせんは、1974年に解散した伝説のフォークグループ・赤い鳥の後藤悦治郎と平山泰代によって結成された夫婦デュオ。2014年に結成40周年を迎え、時代に流されることなく変わらぬスタイルで現在も関西を中心に活動を続けている。関西の生まれであれば、青春を送った80年代の思い出の曲として絶対に外すことのできない1曲なのでしょうが、残念なことに生まれも育ちも東京の私。だから、今回は私なりにその当時の紙ふうせんについて綴っていきたい。
赤い鳥の解散後、新しいジャンルへと足を踏み入れたハイ・ファイ・セットは、それまで作り上げてきたフォークソングなど過去の曲を歌うことをしなかった。だから、赤い鳥を幼い頃から聴いて育った私は自然と紙ふうせんの曲を聴くようになった。赤い鳥と同じく、民謡等各地に伝わる伝承歌やオリジナルのフォークソング… その世界観はそのまま継承されていたし、赤い鳥の解散で二人だけになってしまった寂しさだけを除けば、紙ふうせんは赤い鳥そのものであった。
1977年には「冬が来る前に」が大ヒット。赤い鳥時代の「翼をください」が学校教育などで合唱曲として取り上げられる中、同曲も同様に学生たちの間でごく自然に広がっていく。そういえば中学生の頃、クラスメイトが親にねだって買って貰ったギターをかき鳴らしていたが、仲間を集めてこの曲をよく練習していたっけ。
そう、紙ふうせんが夫婦デュオという形をとったことで、変わったこともある。愛し合う男女の心情を描く作品が増えたことだ。だからだろうか、歌番組で平山さんと後藤さんが寄り添うように歌う姿がとても印象に残っている。曲を聴く度に思い出すのは幸せそうに歌う平山さんと彼女を包み込むような後藤さんの優しげな表情。かぐや姫の「神田川」に登場する銭湯帰りの恋人たちであったり、映画「翔んだカップル」(1980年公開)に登場する高校生たち(薬師丸ひろこと鶴見辰吾)のその後の姿を見るような気分で私は紙ふうせんの曲を聴いていたように思う。それは思春期の恋への憧れ。紙ふうせんは理想のカップル像でもあった。
朝(あした)の空
作詞・作曲・編曲:後藤悦治郎
ABC『おはよう朝日です』テーマ曲(1979.4.2~1994.4.2)
冬が来る前に
作詞:後藤悦治郎
作曲:浦野直
編曲:梅垣達志
発売日:1977年(昭和52年)11月1日
2016.07.30
YouTube / 430chewy
YouTube / 尚美degu1996
朝(あした)の空 / 紙ふうせん
Information