6月30日

意外!シングル全米1位を獲得していない国民的スーパースターは誰だ?

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ブルース・スプリングスティーンのシングル「ダンシング・イン・ザ・ダーク」がビルボードHOT100で2位になった日
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photo:Knick Knack Records  

共有感満載の80年代洋楽ヒット!ビルボード最高位2位の妙味 vol.37
Dancing In The Dark / Bruce Springsteen


80年代のスーパースターで今だ現役として気を吐いている数少ないシンガーのひとりが、ブルース・スプリングスティーン。

2017年、現在67歳。3年前にリリースした18枚目の最新アルバム『ハイ・ホープス』が、なんと全米アルバムチャートで初登場1位を記録しているのだから驚きだ。アメリカにおいて彼がいかに国民的ロックシンガーとして高い人気を保持しているかの証左のひとつであろう。

ところでヒットチャート的見地から検証した場合、スプリングスティーンの自己最大ヒットソングが何であるか、おわかりだろうか?

おそらく多くの方がいの一番に思い浮かべるのが、一般的には彼の代表曲となっている「ボーン・イン・ザ・U.S.A.」であろう。

あるいは佐野元春もモチーフにした80年代洋楽の高らかな幕開けソング「ハングリー・ハート」、はたまたスプリングスティーンの代名詞的存在の初ヒット「明日なき暴走(Born To Run)」か…

正解は、80年代35番目に誕生したナンバー2ソング「ダンシング・イン・ザ・ダーク」(84年6~7月4週2位)である。

アメリカだけでも1200万枚のセールスを記録!!! スプリングスティーンのスタジオ作品では断トツの自己最大売り上げとなったモンスターアルバム『ボーン・イン・ザ・U.S.A.』からのファーストカットが「ダンシング・イン・ザ・ダーク」だった。

スプリングスティーンはこれまでに12曲ものトップ10ヒットを輩出しているが(うち11曲が80年代)、最高位2位の「ダンシング・イン・ザ・ダーク」が最大のヒット曲である。意外にもシングルチャートにおいて全米1位作品を保持していない。

しかし彼はアルバム『ボーン・イン・ザ・U.S.A.』で30年以上破られていない2つの輝かしい記録を打ち立てているのだ。

①アルバムから7枚のシングルカット
②7枚のシングルがすべてトップ10入り

そもそも、おおよそ20世紀中までは、1枚のアルバムからのシングルカットは3枚前後が平均であった。例えばフリートウッド・マック『噂』(77年)やマイケル・ジャクソン『オフ・ザ・ウォール』(79年)は4枚のシングルカットがすべてトップ10入りし話題になった。

またマドンナやシンディ・ローパーも4~5枚が限度だった。7枚のシングルカットって、もはや期せずしてベストアルバムが出来上がってしまったということだからね。

7枚のシングルカットはマイケル・ジャクソン『スリラー』(82年)と『バッド』(87年)が肩を並べる。ちなみに『スリラー』は7枚すべてがトップ10入り。タイ記録として、こちらもスプリングスティーンと肩を並べている。

スプリングスティーンは『ボーン・イン・ザ・U.S.A.』の後、アナログレコード5枚組となる超大作『ライヴ/1975-85』(86年)を200万枚超のセールスで、見事全米アルバムチャート1位としている。

アルバムチャートのトップに輝いたライヴアルバムとしては、ウィングスの『ウィングス・オーヴァー・アメリカ』(76年)の3枚組を上回るもので、もちろんナンバーワン史上最長収録時間作品である。

全米ナンバーワン・シングルはなくとも、全力投球の長尺ライヴに定評のある、さすが「ボス」の面目躍如といったところだろうか。


■Born To Run(75年23位)
■Hungry Heart(80年5位)
■Dancing In The Dark(84年2位)
■Born In The U.S.A.(85年9位)

2017.09.07
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  YouTube / BruceSpringsteenVEVO 


  YouTube / BruceSpringsteenVEVO
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まききょそ
No.1シングルだと思っていたので意外だった。その時のNo.1はどの曲だったっけ??
2022/03/22 21:47
0
返信
1965年生まれ
デューク東郷
ほんと、にしやんさんのおっしゃる通り。
昔は今より音楽の価値が高かった気がする。
2017/09/07 11:53
4
返信
1967年生まれ
にしやん
アルバムから7曲もシングルカットしてたんですね
すげぇなぁボス!!
って言うか、アルバムからシングルカットって概念が今のデジタル世代には理解できないだろうなぁ
2017/09/07 10:23
5
返信
カタリベ
1962年生まれ
KARL南澤
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