ドリフト・アウェイという曲に出会ったのは、根本要さんが司会を務める音楽番組をスタッフの一人として手伝っていた時のことである。海外から送られてくる200本近い映像をビデオテープからデータ化する作業を任されていたので、1950年代後半の古いフィルムから、1980年代のライブ映像に至るまで数多くの映像を観ることができた。その映像素材の中で最も自身のハートに刺さったのがこの曲だった。
ドリフト・アウェイを聴いているとイマイチ冴えない生き方をしてきた自分の中にも小さいながらも強い想いがあることに気付かされる。そして、その想いにそっと火を点けてくれたのがドビー・グレイというシンガー(オリジナルはジョン・ヘンリー・カーツ)。詞も良いのだが、彼の歌声を聴くと不思議と元気になってくる。
その後、番組収録の時に要さんが「これは、ボン・ジョヴィがライブで好んでカバーしている」という話をして下さって、興味を持った私はその音源を探しに行ったのだが、これがなかなか見つからない。今ならネット検索を5分もすれば、音源の有無は明確にわかるのだが、当時はまだネットにある情報が充実していなかったので見つけることが出来ずにいた。
久しぶりにネットで調べてみると、やはり「ボン・ジョヴィが歌っているドリフト・アウェイが入った音源を探しているのですが見つかりません」という数年前の質問サイトにまず当たった(笑)。さらに調べると1986年のストックホルム公演の音源に同曲が収録されていることがわかった。
またYouTubeでは、ザ・ローリングストーンズ、ドゥービーブラザーズ、ブルース・スプリングスティーンなどが歌う動画を見つけることが出来、この曲が多くのミュージシャンに長年に渡って愛されてきた名曲であることを知ることができた。さあ、今夜はドリフト・アウェイを聴きながら何だかビールが飲みたくなってきた。
2016.04.27
YouTube / SecretSociety1
YouTube / jeffreychristIsAlive
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