6月1日

19年ぶりに武道館で響いた “レノン” の「デイ・トリッパー」!

16
2
 
 この日何の日? 
ジュリアン・レノンの初来日公演が日本武道館で行われた日
この時あなたは
0歳
無料登録/ログインすると、この時あなたが何歳だったかを表示させる機能がお使いいただけます
▶ アーティスト一覧

 
 1985年のコラム 
後追い世代がハマる80年代の魅力!C-C-B は「Romanticが止まらない」だけじゃない

1105はいい男の日【80年代イケメンシンガー ランキング】ナンバーワンは誰だ?

スプリングスティーンが歌う「栄光の日々」今が過去になる前に…

セット・ゼム・フリー!スティングがポリス解散後に得た自由

80's ビデオの金字塔、a-ha は「テイク・オン・ミー」だけじゃない!

異形のロックがお茶の間に、ブライアン・フェリーのくねくねダンス!

もっとみる≫



photo:駿河屋  

1985年6月1日土曜日18時40分。日本武道館のステージにジュリアン・レノンは姿を現した。湧き上がる女性の叫び声は19年前を彷彿とさせる。そう、亡き父ジョンが1966年6~7月にザ・ビートルズの一員として立ち、本来ならば4年前にも立っていたはずの武道館のステージにジュリアンが立ったのだ。

前年の鮮烈的なデビューとアイドル張りのルックスで、女性ファンを中心に武道館は満員になっていた。僕の様なビートルズファンにとっては、ジョンが亡くなりポールはライブを止め、ジョージとリンゴはライブを離れて久しい中、“ビートルズ関連” の本格的なライブはこれが初めてだったのである。

デビューアルバム『ヴァロッテ』の全10曲、シングルのカップリング1曲の後、本編最後でジュリアンが歌ったのが、父ジョンのカヴァーでもお馴染みの「スタンド・バイ・ミー」だった。ハンドマイクでの歌唱で、父ジョンほどの絶唱ではなかったものの、場内はほぼ総立ちになった。ファンの求めているものはあまりに明白だった。

そしてアンコールでジュリアンがやはりハンドマイクで歌ったのがザ・ビートルズの「デイ・トリッパー」だった。デヴィッド・ボウイと’80年代ツアーを共にしたカーマイン・ロハス(b)がバンマスの、ギター2人、ドラムス、キーボード、サックスの6人に、何故か元ドゥービー・ブラザーズのジェフ・バクスター(g)も加わった演奏は、ビートルズよりも少しアップテンポで、音も装飾的でリフレインが延々続くあたりも実に’80年代らしかった。

しかしこれは、ジュリアンが父ジョンと同じステージで同じ曲を19年後に歌うという正に記念すべき瞬間だったのである。当然ながら観客は総立ちのまま熱い声援を送った。これは警備の厳しかった19年前のビートルズ日本公演とは大違いだった。

そしてやはり父ジョンがカヴァーした「スリッピン・アンド・スライディン」で1時間20分という短い、とはいえビートルズ日本公演の倍以上の長さのコンサートは終わった。最後の3曲は全て父ジョンゆかりの曲であったが、ジョンが作った曲は「デイ・トリッパー」だけであった。

しかしジュリアンは翌1986年でジョンが作った曲を歌うことを止めてしまう。

昨年2015年4月28日、49年振りに武道館のステージに立ったポール・マッカートニーは、それまでドーム4公演で歌っていた「デイ・トリッパー」を何故か歌わなかった。これにより、ジュリアンが武道館で「デイ・トリッパー」を歌ったという事実が依然輝きを保っていることに、この原稿を書くにあたり改めて気が付いた。

2016.08.20
16
  YouTube / Dato1955
 

Information
あなた
Re:mindボタンをクリックするとあなたのボイス(コメント)がサイト内でシェアされマイ年表に保存されます。


おすすめのボイス≫
1965年生まれ
宮木 宣嗣
ホンダのCMに出たり、デビュー当時は本当にアイドル的人気も高かったです
2016/08/30 11:58
0
返信
1965年生まれ
ルパン四世
ジュリアンの顔をじっくり見たのは、このコラムの画像が初めてかもしれない。
美しいですねー、びっくり。
2016/08/21 00:16
1
返信
カタリベ
1965年生まれ
宮木宣嗣
コラムリスト≫
22
1
9
8
3
プロデュースはヒュー・マクラッケン、山下久美子のNYレコーディング
カタリベ / ふくおか とも彦
21
1
9
8
6
オールディーズが彩る名作ドラマ、木曜ドラマストリート・桃尻娘
カタリベ / 鎌倉屋 武士
33
1
9
8
0
あなた、抱いてよ。オノ・ヨーコ「キス・キス・キス」の衝撃!
カタリベ / 鎌倉屋 武士
30
1
9
9
0
エアロスミスとスティーヴン・タイラー、武道館に響く「アイム・ダウン」
カタリベ / 宮木 宣嗣
40
1
9
8
7
80年代のビートルズ、誰にも真似なんてできない史上最強バンドの行方
カタリベ / 中川 肇
28
1
9
7
9
高橋幸宏と鮎川誠の出会い!ロックバンドとしてのイエロー・マジック・オーケストラ
カタリベ / 公認心理師キンキー