マッチこと近藤真彦さんのことは皆さんご存じでしょう。そのスタートは、衝撃的デビューとは対極にある道筋、現在も綿々と続くジャニーズアイドル創生の王道であったと思います。
ジャニーズといえば先輩アイドルのバックで踊るジャニーズJr.を経て、喜多川さんの眼鏡にかなった少年が正式デビューを果たすのが定番でしたが、マッチの時代はより戦略的になりました。
① 学園ドラマに生徒役で出演
② アイドルバラエティーにレギュラー出演
③ グループ化
④ デビューして歌番組で露出
⑤ 楽曲タイアップ映画に主演
助走期間をしっかり取って、デビュー時には皆が「顔は知っている状態」になる仕組みが確立した時期かも知れません。
さて、ハイティーン・ブギはズバリ映画とのタイアップ楽曲です。原作は人気漫画であったことも皆さんご存じですよね。たのきんトリオ総出演で、主役はマッチ。一般オーディションから桃子役で武田久美子がデビューした話題作でした。
当時、北海道の地方都市で学生をしていた私は、知り合いにバイトの斡旋を頼まれることが多く、その中でも楽ちんで芸能人も見ることができるコンサート警備は人気がありました。
マッチが地方都市に来るだけで大騒ぎのところ、できるだけ多くのファンを集める作戦として、夕方の部と夜の部の二部制での開催。リリース直後の曲がハイティーン・ブギで、ベストテン番組の鍵となる「葉書リクエスト」を得るため、この曲宜しくとばかり一回のステージで3回も歌ってくれます。後ろでは少年隊が踊っていました。
都合6回も聴いたので、今でも歌詞を見ないでモノマネ付きで歌えます。そう、数あるマッチの楽曲の中で私がハイティーン・ブギを推す理由は、この曲を一日に6回も生で聴いた(観た)からなのです。そして、この時に印象的だったのは、入場客に漏れなくまっさらな葉書が配られること。何に使うかは一切アナウンスされずに。
2016.06.19
YouTube / ネルマッチャン
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