1984年まで緑屋渋谷店は道玄坂にあり、劇場や飲食店など様々な娯楽施設が入居していた。渋谷界隈に住む子供たちにとっては、まさに夢の城。特に館内にあった東京ホリデーボールは学校帰りのたまり場であり、余裕のある時はボウリング、懐が寒いときはコンピュータゲームというのが定番であった。
その当時の私は「ギャラクシアン」においては名人級。100円玉1枚で閉店まで(3時間程)砲台を一つも失うことなく一人で打ち切ると周りにはかなりの人だかりが出来ていて、ちょっとしたヒーローだった。
■攻略その1:スティックの持ち方、基本は「かぶせ持ち」
アーケードスティック(操作レバー)には様々な持ち方がある。一般的なのは「かぶせ持ち」。手の甲を上(自分の方)に向け、手のひらを操作するレバーにかぶせる持ち方である。強く握ってしまうと疲れやすいのでほとんど力を入れずに操作。いかに脱力するかが重要。
ちなみに上級者のほとんどが「ブランデー持ち」。手のひらを上に向けブランデーグラスを扱うようにレバーを中指と薬指の間に挟んでプレイするが、可動域が限定されるので私はオススメしない。
■攻略その2:無心で敵のビームと体当たりをかいくぐる。
無理に敵を撃ちに行かず、水の流れに身を任せる感覚。静水の如く拳を受け流して隙を突く… 北斗の拳のトキのような境地を想像して欲しい。欲を捨て無心で操作する。
■攻略その3:「炎のコマ」でピンチを脱出。
炎のコマとは当時人気だった漫画「ゲームセンターあらし」(連載1979~1983年)の主人公、石野あらしの必殺技である。敵のビームの隙間をかいくぐるために私が編み出した操作方法が、なんと炎のコマそのものであった。
独楽を手のひらで回すような感覚でレバーを叩いて操作する。レバー上部のボールを細かく、速く、小さく連続して叩き、砲台を素早く動かす。そして、必要最低限の振り幅で敵のビームや体当たりをかわしながら同時にシューティングし敵を殲滅する。
この時、脳内を巡っていたのは勿論アニキ(水木一郎)の歌声である。
ゲームセンターあらし / 水木一郎
作詞:すがやみつる
作曲・編曲:馬飼野康二
発売:1982年(昭和57年)4月
2016.08.14
dailymotion / ミリヤマミリコ
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