9月
音楽の千本ノックが教えてくれたCANの反復リズムとダモ鈴木の歌声
12
0
 
 この日何の日? 
モテさんから音楽の千本ノックを受けていた時期
この時あなたは
0歳
無料登録/ログインすると、この時あなたが何歳だったかを表示させる機能がお使いいただけます

 
 1980年のコラム 
This is ド演歌、東北出身生真面目上司の「みちのくひとり旅」

ボウイが最も製作費をかけたビデオ!?「アッシュズ・トゥ・アッシュズ」

All Things Must Pass. さよなら70's 山口百恵の向う側

妄想探偵の追跡捜査、YMOの「ビハインド・ザ・マスク」を追いかけろ!

クラスメイトはアイドル比企理恵! 芸能コースで「恋のワナ・ワナ」

共有感満載の80年代洋楽ヒット!ビルボード最高位2位の妙味 vol.7

もっとみる≫

photo:Spoon Records  

インターネットがない1980年代。僕は音楽に関する情報をどこから入手していたんだろう? 当然、テレビやラジオ、雑誌からが中心なんだろうけど、マイナーなものが好きな僕にとって、同じ嗜好を持つごく近くにいる人たちからの情報が大きな影響力を持っていたような気がする。

高校のひとつ上の学年にモテさんという先輩がいた。間違いなく僕はこの先輩にたくさんの音楽を教えて貰った。僕は軽音楽部で、モテさんは軽音楽部と美術部に在籍していた。その頃の僕は、パンク一辺倒から色々な音楽を聴き始めていて、モテさんは「こんなバンド知ってるか?」と言いながら色々なレコードを貸してくれた。甘っちょろいネオアコや、向こうの世界に足を踏み入れてしまった危ない人、しち面倒臭いプログレなどなど。美術部に在籍していたからか(関係ないか)聞いたこともないバンドばかり。

最初はなんかよくわかんね〜って感じだったのがだんだん洗脳されてきたのか、他にはないの? と催促するようになり、しまいにはモテさんの自宅に押しかけるようになった。4畳半程の狭い部屋のレコード棚からモテさんはオススメのレコードを出しては「これ聞いてみろ」、僕が気になるものを見つけると「ちょっとこれかけて」とその場でチェック、そうやってレコードを借りては返す日々が始まった。野球部で言えば千本ノックみたいなものか。全然辛くないけど。

モテさんから借りたレコードの中で一番好きだったのが、ドイツのCANというバンドだった。「カニバリズム」というベストアルバムが発売され、CANが再評価された時期だったのかな。単調なのに何度も聴きたくなる中毒性があるサウンドだった。反復するリズムに、よれて絡みつくようなボーカルの声が気持ち良くて飽きない。

しかもこのボーカルがダモ鈴木という日本人だというから更に興味が湧いてくる。何がどうなってこの人はドイツのバンドで歌っているのかと。「oh! yeah」という曲では「ひとりでそこに座ってる 頭のイカレた奴 虹の上から小便 我らがヒモと呼ぶ」と日本語で歌う。この歌詞も僕には衝撃だった。一体何があったんだ!とモテさんにダモさんのことを尋ねたりした。

友達のiPhoneやiPodに入っている音楽ライブラリを見るのってその人の知らない面を覗き見るようでちょっと楽しい。それはモテさんのレコード棚をチェックし始めた時に埋め込まれた感情なのかも? モテさんとはもう長いこと会っていないが、このコラムを書いていたら久しぶりに連絡を取ってレコード棚のチェックをさせてもらいたくなってきた。コレクションに磨きがかかっていたら、また千本ノックをお願いしよう。

2016.08.19
12
  YouTube / MagicMankyIII


  YouTube / raggedy
 

Information
あなた
Re:mindボタンをクリックするとあなたのボイス(コメント)がサイト内でシェアされマイ年表に保存されます。
カタリベ
1963年生まれ
やっすぅ
コラムリスト≫
15
1
9
8
6
パンクとプログレを融合させミッキーの耳をつけてヤオンで演じたYBO²
カタリベ / ジャン・タリメー
30
1
9
7
9
ピンク・フロイド「ザ・ウォール」はプログレ時代の終わりの始まり
カタリベ / 中川 肇
14
1
9
8
3
プログレメタル「クイーンズライク」の原点は4曲入りのミニアルバム
カタリベ / KazーK
22
1
9
8
4
ロックとパンクの壮大なパロディ、キッチュが売りのフランキーとジグジグ
カタリベ / ジャン・タリメー
8
1
9
8
6
どちらも生真面目!? PiLとスタカンは似てない双子か他人のそら似
カタリベ / ジャン・タリメー
11
2
0
1
6
全集に全部入っているわけじゃない、YBO² 限定ボックス発売の賛否両論
カタリベ / ジャン・タリメー
Re:minder - リマインダー