1月15日
10年ぶりのアルバム、CCR=ジョン・フォガティの沼地を這うようなギター
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photo:FANART.TV  

テレビから沼地を這うようなギターが聴こえてきたのは、僕がもうすぐ15歳になろうとしていたときだった。

ワニが生息するジャングルの奥。ひとりの男がギターアンプの上に座っている。そのアンプにはシールドが繋がれており、カメラはその行き先を追って行く。ピクニックをするカップルの横、貴婦人を乗せた車の中、電話をかけるチアガール、洗濯物を干す女の股下、墓掘り人夫、ポーチにいる老人と犬。

カメラはシールドを追い続ける。ギターは鳴り続け、男が叫ぶような重たい声で歌っている。そして、カメラは遂にシールドの先端に辿り着く。そこは誰もいない道の上で、ひとりの男がエレキギターを弾いていた。

その男がジョン・フォガティだった。曲は「オールド・マン・ダウン・ザ・ロード」。淡々とした曲調ながら、聴き手を沼へと引きずり込むような魅力をもった曲だった。

それから数ヶ月後、ジョン・フォガティの10年振りとなるニューアルバム『センターフィールド』が全米チャートのトップに踊り出たとき、僕は彼がかつて「ヒット曲製造マシーン」と呼ばれていたことを知ったのだ。

ジョンが在籍していたクリーデンス・クリアウォーター・リバイバル(以下、略称であるCCRと記載)は、60年代の終わりから70年代の初頭にかけて、破竹の勢いでヒットを連発したグループだった。そのバンドのソングライターであり、ヴォーカルとリードギターを担当していたのがジョンだった。

『センターフィールド』がリリースされた1985年前後は、CCRが解散して以来、ジョン・フォガティの音楽が久しぶりに世間を賑わした時期だったと思う。

ハノイロックスが1984年にリリースしたご機嫌なシングル「アップ・アラウンド・ザ・ベンド」は、CCRのカヴァーだった。

1985年の夏、『ライヴエイド』のトップバッターを務めたステイタス・クォーがオープニングに選んだ曲は、ジョン・フォガティのソロナンバー「ロッキン・オール・オーバー・ザ・ワールド」だった。

1986年には、桑田佳祐(KUWATA BAND)が「雨を見たかい(Have You Ever Seen the Rain)」を歌っているテレビCMがあった。これもCCRの曲だった。

あの頃、いい曲だなと思うと、まるで決まり事のようにジョン・フォガティの名前を見つけることができたのは、単なる偶然だったのだろうか? 気がつくと僕は彼の音楽を夢中で聴くようになっていた。

ジョンの歌には、いつだってロックンロールの本質が宿っていた。彼にはビートルズにもボブ・ディランにもできないことができた。それはたった3分間で本物のアメリカンミュージックを世界中の人に届けることだった。とりわけCCR時代に放った数々のヒット曲、あれは魔法だ。

『センターフィールド』の大ヒットは、そんなジョンの才能の健在ぶりを示すものだったと言える。そして、僕にとって幸運だったのは、ジョンの歌の向こう側にある肥沃な音楽=ルーツミュージックの存在を感じ取れたことだった。

今思うと、象徴的な内容のミュージックビデオだ。ジャングルに置かれたギターアンプに繋がった1本のシールド。それは知らない世界への地図であり、大いなる冒険の始まりだった。目の前に広がるのは音楽の深い森だ。

その旅は今も続いている。足元にあるシールドをたぐり寄せれば、あの沼地を這うようなギターが聴こえてくる。

2017.08.08
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  YouTube / JohnFogertyVEVO 


  YouTube / CCRVEVO
 

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1966年生まれ
太田秀樹(ohtachan)
このアルバム、全米一位になるんですよね。言うまでもなく、全米チャートとはアメリカのローカルチャート。いま、こんな感じの音楽が全米一位になっても日本には届かないだろうな。それだけアメリカを見てた。
2017/08/08 15:44
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返信
1970年生まれ
宮井 章裕
なんだか当たり前のようにナンバーワンを獲得したので、「きっと凄い人なんだろうなぁ」と俄然興味がわいたのでした。こういう音楽を自分たちのものだと言えるアメリカ人がうらやましいです。
2017/08/08 19:11
0
カタリベ
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