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イギリス育ちのブラコン・シンガー、ビリー・オーシャンのプライド
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ビリー・オーシャンのシングル「ラヴァ―ボーイ」がビルボードHOT100で最高位(2位)を記録した日
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photo:Discogs  

共有感満載の80年代洋楽ヒット!ビルボード最高位2位の妙味 vol.42
Loverboy / Billy Ocean


80年代洋楽を語る際に、その新たなサウンドの形態、ジャンルを表す言葉~キーワードを挙げるとある意味伝わりやすい場合が多い。

ニューウェーヴ、ニューロマンティック、産業ロック、サーファーディスコ、AOR、ファンカラティーナ、ブラックコンテンポラリー、ハイエナジー、LAメタル、ユーロビート、ネオアコ、ヒップハウス、クワイエットストーム、ニュージャックスウィング…

これらに加えヒップホップ、ハードロック、ワールドミュージック、ガールズ系アイドル、サントラブーム… ちょっと思いつくままに挙げてみても、これだけ多彩な音楽面でのムーヴメントが起こっていたわけで、ポップミュージックの歴史の中でも80年代が(試行錯誤がありながらも革新性の連続という)実に絢爛豪華な時代だったというのがわかってくる。

まあそれはいいとして、キーワードを挙げて伝わりやすいアーティスト例として、ブラックコンテンポラリー・ムーヴメントの波に乗って、バブリーな80年代洋楽の代表的な存在にまでなったのがトリニダード・トバゴ出身、イギリス育ちのビリー・オーシャン。

そして、80年代40番目に誕生したナンバー2ソングが「ラヴァ―ボーイ(Loverboy)」(85年2月2位)である。

ビリー・オーシャンは、レパートリー中最も共有感が高いであろう84年の「カリビアン・クイーン(Caribbean Queen - No More Love On The Run)」のナンバーワンヒットによって世界的なブレイクを果たし、直後のシングル作品「ラヴァ―ボーイ」はその余波を受けていたという経緯がある。

そもそも「カリビアン・クイーン」は、かのマイケル・ジャクソンのメガヒットソング「ビリー・ジーン」(83年1位)を換骨奪胎したかのような作風で、いわゆる2匹目のドジョウ狙いが見事的中したパターンといえよう(ポップミュージックの歴史ではそんなことの繰り返しだし、その是非をここでは問わない)。

ポイントとなるのは、マイケルこそが広い意味でのブラコンシーンの第一人者だったこと。従来のソウルミュージック / R&Bが擁する “ほとばしる汗、飛び散る唾、暑苦しいまでのシャウト” といったイメージを排除して、スムーズな歌声におしゃれでスタイリッシュ、都会的(アーバン)なサウンドを纏ったブラコン色は、クインシー・ジョーンズが関与しだした『オフ・ザ・ウォール』(79年)からその兆候が顕在化し、「ビリー・ジーン」が収録されたアルバム『スリラー』(82年)でさらにそれは顕著になっていく(87年にリリースされた『バッド』に至ってはもうブラコンの範疇を超えたポップミュージック)。

当時ブラコンシーンのど真ん中には、ルーサー・ヴァンドロスを筆頭にレイ・パーカーJr.やジョージ・ベンソン等が存在していたが、ビリー・オーシャンがこのシーンに打って出るには、タイミングをも含めて実に最適なひな形を選択したというわけだ。その後、88年までにブラコン・アプローチの大ヒットを連発したという実績を鑑みれば、実に見事な慧眼だったと言わざるを得ない。

70年代後半から何度かアメリカ進出を試みていたが、さしたる成功をおさめきれなかったビリー。もしかしたら本場のR&Bに対する大きな壁みたいなものを感じていたのかも。その一方で、盛り上がりつつあったブリティッシュソウルをけん引していこうという意気込み、プライドは強かったに違いない。

ちなみにノーランズが人気絶頂時にリリースした「ときめきTWENTY(Who’s Gonna Rock You)」(81年)のオリジナルは、ビリー・オーシャンのアルバム『シティ・リミット』(80年)に収録されている。

2017.11.21
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  YouTube / BillyOceanVEVO


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