5月7日

MTV時代に突入!華やかりし80年代洋楽の一端を彩った忘れがたき作品

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グレッグ・キーン・バンドのシングル「ジェパーディ」がビルボードHOT100で最高位(2位)を記録した日
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Jeopardy / Greg Kihn Band


クワイエット・ライオット「カモン・フィール・ザ・ノイズ」、ザ・チューブス「シーズ・ア・ビューティ」、トーキング・ヘッズ「バーニング・ダウン・ザ・ハウス」

80年代に青春時代を過ごした方々にとっては “おお、こんな曲もあったねえ” という感じのスマッシュヒット群。

これら作品たちの共通項といえば… 1983年に放たれたアメリカングループによる自己最大ヒットにして、唯一の「トップ10曲」なのである(それぞれ5位、10位、9位を記録)。

要は、本格化した第2次ブリティッシュ・インベイジョン勢に対抗する形で、ほぼ一発ヒットながらも気を吐いたアメリカングループ勢ということで、MTV時代に突入した華やかりし80年代洋楽の一端を彩った忘れがたき作品が並ぶ。

そんな括りのヒットソングの中で、クワイエット・ライオットに勝るとも劣らない存在だったのが、80年代26番目に誕生したナンバー2ソングとなるグレッグ・キーン・バンド「ジェパーディ」だ。

米メリーランド出身のグレッグ・キーン・バンドにとって自己最大ヒットにして唯一のトップ10作品となったのが「ジェパーディ」。最高位2位ながら(もちろん2位って、大ヒットだけど)、ちょっと地味なナンバーワンソングよりは、ここ日本においてはヒット体感が勝っている作品だ。

例えるならば、同年に全米を制覇したケニー・ロジャース&ドリー・パートン「アイランズ・イン・ザ・ストリーム」やパティ・オースティンwithジェイムス・イングラム「あまねく愛で(Baby Come To Me)」等よりは共有感が高い、といったところだろうか。

ブームとなっていた産業ロックの匂いがほんのりと漂っていたのも、見逃せない側面ではある。しかし、グレッグ・キーン・バンドというバンド名に我々が抗えない郷愁感を抱くのは、「ジェパーディ」の大ヒットがあったからだけではない。

実は「ジェパーディ」から辿ること2年、1981年の夏、バンドにとって初のトップ40ヒットとなった「ザ・ブレイクアップ・ソング」の存在が脳裏にこびりついていたからに他ならない。

クール&ワイルドなギターとヴォーカルを敷き詰めて全体を覆う男くさいマイナー調で哀愁ロックな作風の「ザ・ブレイクアップ・ソング」は、かなり日本人好みな楽曲だった。

和風歌謡曲にも通じるようなキャッチーな鼻歌風サビ・フレーズもさることながら、誤解を恐れず言うならば、ブルー・オイスター・カルトを彷彿とさせるような “むせび泣き風ポップな哀愁感ロック” の魅力にノックアウトされた人も多かったことだろう。

「ジェパーディ」ヒットへの布石となり、なくてはならない存在だったのが「ザ・ブレイクアップ・ソング」であり、いわば最高位15位の曲が、最高位2位の大ヒットソングを上回る共有感を得るという稀有な例となったのが、グレッグ・キーン・バンドなのだ。

ちなみに「ジェパーディ」のトップ到達を阻んだのがマイケル・ジャクソン「今夜はビート・イット」。その「今夜はビート・イット」を完コピ替歌パロディで全米50万枚超のヒットにしたのが、アル・ヤンコビック「今夜もイート・イット」。

そのアル・ヤンコビックが「ジェパーディ」のパロディ「クイズ・ジェパーディ」をリリースしていたのは、知る人ぞ知る、という感じだろうか。


脚注:
「The Breakup Song」(81年15位)
「Jeopardy」(83年5月2位)
「I Lost On Jeopardy」(84年81位)

2017.06.08
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