小説をきっかけに音楽にハマることは多いと思います。村上春樹さんの作品などは、いろんなジャンルの音楽が登場してその音楽の研究本なども出版されたりしています。
ちなみに小説に最も多く登場するミュージシャンはプレスリー、モーツァルト、バッハ、フランク・シナトラの順で多いそうです。曲ではビートルズの「ヘイ・ジュード」、プレスリーの「ハートブレイク・ホテル」、レッド・ツェッペリンの「天国への階段」の順だそうです。曲名やミュージシャンの名前がそのままタイトルになっている小説も数多くありますよね。
私は吉本ばななさんの短編集「キッチン」に収められていた「ムーンライト・シャドウ」という作品でマイク・オールドフィールドの「ムーンライト・シャドウ」という曲に出会いました。
マイク・オールドフィールドといえば、ヴァージン・レーベルの第1弾アーティストで映画「エクソシスト」のテーマ曲でもある「チューブラー・ベルズ」が有名ですよね。どうしても映画の印象が強い私は「チューブラー・ベルズ」を聴くたびに悪魔が乗り移ったリンダ・ブレアの顔を思い出してしまいます(首だけ180度回転して汚い言葉を浴びせかける!あー怖い!!)。ですので、ああいう長尺のインストゥルメンタルで有名なマイク・オールドフィールドはプログレの人というイメージがありました。
たまたま吉本ばななさんの作品を読んでその言葉の響きにも魅かれ、早速「ムーンライト・シャドウ」の収録されたアルバム「クライシス」を購入し、聴きました。1曲目こそ長尺インストゥルメンタルなのですが、ヴォーカル入りの曲が4曲もありました。中でも出色はやっぱり「ムーンライト・シャドウ」。
想像していたよりもポップで何だか可愛らしい雰囲気なんですが、イントロから むーんらい、しゃどー♪ という冒頭の箇所が頭の中でループしまくる不思議な病みつき感のある楽曲です。特にイントロのギターの音色がいいですね。UKでは4位、ヨーロッパで大ヒットしました。後から知りましたが前作のアルバムからはホール&オーツもカヴァーした「ファミリー・マン」をヒットさせるなど、マイクさん意外とポップ職人だったんですね。
その「ファミリー・マン」や「ムーンライト・シャドウ」でヴォーカルをとるマギー・ライリーはソロシンガーとしても活動しており、ヨーロッパを中心に人気があります。アルバム「クライシス」には他にもイエスのジョン・アンダーソンがヴォーカルをとる曲もあり非常に楽しめますので是非ご一聴を。
2016.09.22
YouTube / MikeOldfieldVEVO
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