飲み会で、一番最初に聴いた洋楽ってなに? という話になった。
ラジカセできちんと聴いて「洋楽」を意識したのは、いとこにもらったMIXカセットテープを聴いた時だった。そのカセットテープにはイエス、ジャーニー、エイジア、クイーンなどが入っていてその音楽の広がりにカルチャーショックを受けた。こんなの聴いたことない! ということで、人生が変わったと言ってもいいくらいのショック。
特にそのカセットに入っていたクリストファー・クロスの「オール・ライト」。その澄んだ歌声に中学生の私は、キュンとしたものだった。ちょうどラジオでも流れていて「ニューヨーク・シティ・セレナーデ(Arthur's Theme - Best That You Can Do)」も聴くことができた。
When you get caught
between the Moon
and New York City
I know it's crazy, but it's true
中学生の自分にこの歌詞はロマンチック過ぎ。月とニューヨークの間に挟まれたらって… なにそれ? 素敵な単語しか無い!
当時、英語を習い始めたばかりで辞書を引き引きその部分を訳してみて、キューーーーンとしてしまった。そんな歌詞を、彼は爽やかに穏やかに歌うのだもの… くぅ、やられた。恋に落ちた。
同じカセットテープに入っていたジャーニーなどはすぐに音楽雑誌の立ち読みで姿を見ることができたのだが、クリストファー・クロスについての情報はなかなか得られず、やっと会えた彼の写真に当時の私の感想は「あれ? 想像と違う」だった。
やっと目にできるまでちょっと時間が経ち、期待が大きくなり過ぎてしまったかもしれない。これこそ、ラジオスターの悲劇? 恋に落ちたと思った途端の失恋…
残念ながら、私はその頃から彼に興味を失ってしまったのだ。そんなことがあってから時間は過ぎ、先日、飛行機のエンターテインメントプログラムで彼の「ニューヨーク・シティ・セレナーデ」のPVを見る機会に恵まれた。
白いスーツをきちんと着こなしてぽっちゃりして可愛い彼。顎髭もきちんと手入れされて清潔感もありとても素敵。この曲の透明感にマッチしており、釘づけになった。
クリストファー・クロス、いいじゃん! なんで私ちゃんと聴いてこなかったのかな? という所で脳みそがくるくるくると過去に…
上記の思い出が蘇った… あれれ? 私、なんで彼から興味を失ってしまったんだろう? ああ、中学生の私のバカちん! タイムマシーンがあったらやりたいことはたくさんあるけど、中学生の私に「上辺だけでクリストファー・クロスを評価してはいけない」と叱りに行くことはマストだ。
今になって知った情報だけど、彼はお父さんが軍医だった関係で日本に住んでいたこともあるらしい。そのため、日本が好きでいてくれて2017年も来日してくれている。ちょっと髪の毛も薄くなっているけれど人の良さそうな笑顔は健在。むしろ歳を重ねて魅力が倍増している気がする。
また来日してくれそうなので次回の来日では、中学生の頃の自分に喝を入れつつ、是非彼の声を生で聴いてみたい。スキップした年月は取り戻せないけれどきっと新しい気持ちでときめくこと間違い無し!
歌詞引用:
クリストファー・クロス
/ ニューヨーク・シティ・セレナーデ
2017.12.15
AppleMusic
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