「デイヴィッド・カヴァデール」、通称デヴィカヴァ。言わずと知れたディープ・パープルの第三期ヴォーカリストであり、ホワイトスネイクの不動のフロントマン。僕が最も敬愛するヴォーカリストである。こんなに美しく、カッコよく、そしてセクシーなヴォーカリストを僕は他に知らない。
1981年、マイケル・シェンカーに出会いハードロックに目覚めた高校1年生の僕は、1970年代にも遡ってハードロックの世界にどっぷりと浸かることになるわけだけど、結局レッド・ツェッペリンには魅力をあまり感じず、ディープ・パープル(第二期)に嵌ることになる。
未だに好きなギタリストはリッチー・ブラックモア(マイケル・シェンカーは僕の中では神なので別格)、好きなベーシストはロジャー・グローヴァー、好きなキーボード奏者はジョン・ロード、好きなドラマーはイアン・ペイスと答えるほどだ。
この第二期ディープ・パープルのヴォーカリストだったイアン・ギランが脱退した後、オーデションで新ヴォーカリストとして加入したのがデイヴィッド・カヴァデールだ。イアン・ギランも大好きなヴォーカリストだけど、リッチー・ブラックモアが恋したデヴィカヴァのその声は、僕にとっても特別で、38年経ってもなお、デヴィカヴァは僕の中でNo.1ヴォーカリストとして君臨している。
今回のコラムのテーマは、デヴィカヴァがディープ・パープル解散後に結成した「ホワイトスネイク」の3枚目のスタジオフルアルバム『Ready an' Willing(邦題:フール・フォー・ユア・ラヴィング)』。僕が初めて買ったホワイトスネイクのアルバムだ。
この時代のハードロック業界は人事異動が激しく、細かく書き出すととてもスペースが足らないので割愛するけど、既にホワイトスネイクで活動していたジョン・ロードに加えて、このアルバムからイアン・ペイスが参加する。
レインボーを結成したリッチー・ブラックモアとロジャー・グローヴァーとは別れ別れになったけど、ここから旧ディープ・パープルの3人を中心にホワイトスネイクの黄金期がスタートする。そう、このアルバムはホワイトスネイクにとって記念すべきアルバムなんです。
メンバーにディープ・パープルのメンバーが3人いても、ホワイトスネイクはデヴィカヴァのバンド。その曲調はディープ・パープルとはかなり異なります。従来からのハードロック路線に、デヴィカヴァが傾倒するブルースが加わり、これが実にカッコよくセクシーだ。
ホワイトスネイクを通って来なかった方には、このアルバムからは「フール・フォー・ユア・ラヴィング」と「スウィート・トーカー」を是非聴いていただきたい。ロックやブルース好きな方ならたまらんと思いますよ。
ちなみに、「フール・フォー・ユア・ラヴィング」は、後のアルバム『スリップ・オブ・ザ・タング』(1989年)でセルフ・カヴァーされています。こちらはキーが高いバージョン。こちらの動画もエンベッドしますので、聴き比べてみてください。こちらは PV 時代の動画でデヴィカヴァも円熟期に入り、超カッコいいです。
※2016年9月7日に掲載された記事をアップデート
2019.05.31
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