最近のライブは、ほとんどがオールスタンディングなので、ラクな格好で行くのが習慣になってしまったが、昔はおしゃれしなきゃと気合を入れたものだ。
特に忘れられないのが、1988年のガンズ&ローゼズ初来日。7月開催が12月に延期になったことで、期待はさらに膨れ上がった。
私が手に入れた4日目のチケットは、前から5列目のほぼ真ん中という良席。この席なら、アクセルからこっちが見えるかもしれない… という余計な心配が加わり、12月9日の公演が近づくにつれ、何を着るべきか私は悩み始めた。
ハードロックのライブって、女子はどんな格好をしているのだろう。
愛読していた『オリーブ』や『anan』を閉じ、お手本にしたのが、PVに登場するグルーピーっぽい女の子たちだ。彼女たちのファッションを真似ようと、マジメな私は、わざわざ豹柄のタイトなマイクロミニスカートと網タイツを購入。これに以前セールで買った、ピタピタの黒ニット、ハイヒールを合わせ、NHKホールに向かった。ずんどう体型の170cm越え大女なのに、気分は女豹、峰不二子、バルドーだ。
だが、気合い十分で挑んだ私のガンズ初体験は、たった40分で終わった。
アクセル機嫌悪そうだなと思ったら、ぷいっと舞台裏に引っ込み、続いて他のメンバーも引っ込んで、会場の照明が点灯。無情にも、終了のアナウンスが流れた。そのとき大ヒットしていた「スイート・チャイルド・オブ・マイン」さえもやらなかったのではないか。
その後、あっという間に終わったのは、PAや機材の調子が悪いことにアクセルがキレたためと知った。さらに、翌日の武道館公演はしっかり長時間演奏したことも。
思えば、私の行った単独ライブの最長時間も最短時間もガンズ&ローゼズではないか。92年93年に再来日したガンズは、3時間を越える長丁場の演奏を繰り広げたことを思い出す。
今年アクセル、スラッシュ、ダフ等、往年のメンバーでガンズは再結成し、来日も噂されている。もう、アクセルがキレて、ライブがあっという間に終わることはないのだろうか。来日の際は、しっかり目撃したいと思っている。
アクセルがぴちぴちショートパンツを履かないように、私も豹柄ミニは履けないけど。
2016.05.27
YouTube / GunsNRosesVEVO
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