2023年 4月17日

祝 来日公演!この際だから《ドゥービー・ブラザーズ》栄光の歴史を振り返ってみよう

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ドゥービー・ブラザーズの来日公演が日本武道館で開催された日
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マイケル・マクドナルド参加、ドゥービー・ブラザーズ6年ぶりの来日公演


2022年11月28日、ドゥービー・ブラザーズの来日公演決定が発表された。17年以来6年振りとなる今回のジャパン・ツアー。23年4月15日から25日にかけて、盛岡・東京・横浜・名古屋・金沢・大阪・広島での8公演が予定されている。

このバンドはこれまでに何度も日本に来ているので、来日自体はそれほど珍しいことではない。だが、今回は少なくとも2つの点で、その喜びも “ひとしお” だ。それが何かと言うと、1つ目は今回の公演が彼らの結成50周年のリユニオン・ツアー(50th Anniversary Tour)の一環として実現すること、そして、2つ目はマイケル・マクドナルドが参加することである。

奇跡的とも言える50周年ツアーを実現


1970年に米国カリフォルニア州サンノゼ(サンフランシスコの南、約60km)で結成されたドゥービー・ブラザーズは、70年代、そして北カリフォルニアを代表するバンドである。同世代で南カリフォルニア出身のイーグルスとは、よく比較されていた印象がある。そして、ご長寿バンドの常だが、歴代の正規メンバー14人のうち7人が既に亡くなっている。

今回のツアーは、もともと結成から50周年を迎える2020年に合わせて企画されていた。結局、COVID-19(新型コロナウイルス感染症)によるパンデミックの影響で日程変更を余儀なくされるのだが、とにかく50周年ツアーを実現できること自体が奇跡的である。何故なら、バンドが結成の半世紀後に存在していなければならないし、メンバーが健康であるというのも必要条件だからだ。

ドゥービー・ブラザーズの場合、1982年に一度解散したものの、89年に再結成してからは断続的ではあるが活動を続けてきた。そして、“不幸中の幸い” と言ったら不謹慎かもしれないが、メンバーの半数を失う中、結成時からバンドを支えるトム・ジョンストンとパット・シモンズ、そして80年のグラミー受賞時に中心メンバーだったマイケル・マクドナルドは、元気に活動できる状態にあった。つまり、僕たちはとてもラッキーだったのだ。

トム・ジョンストン期とマイケル・マクドナルド期の違いとは


ところで、音楽ファンがドゥービー・ブラザーズについて語る際に、予めハッキリさせておくべきことが1つある。それは、“トム・ジョンストン期” と “マイケル・マクドナルド期” のどちらについて語ろうとしているか、である。ドゥービー・ブラザーズの代表曲の多くは、1972年から75年まではトム・ジョンストン、76年以降はマイケル・マクドナルドによって作曲されたが、両者はその音楽性において大きな違いがあった。

それがどんな違いかと言うと、例えば、僕がクルマの中でドゥービー・ブラザーズをかけるとしたら、高速道路を飛ばして遠出する時には “トム・ジョンストン期” の楽曲、都心の街中を渋滞にハマりながら走る時は “マイケル・マクドナルド期” の楽曲を選ぶだろう… と言ってもイメージが湧かないかもしれないので、もう少し具体的に説明したいと思う。

【トム・ジョンストン期】


この時期は “ギターの時代” と言い換えてもいい。ブルース / ロックンロールの影響を受けた野性味溢れるトム・ジョンストン、カントリー / フォークに精通したパット・シモンズ、この2人の乾いたギターサウンドがこのバンドの代名詞だ。当時、世界中のミュージシャンがこのサウンドに憧れて、空気が乾燥している西海岸でレコーディングするのが流行ったものだ。1975年にはスティーリー・ダンからジェフ・バクスターが加入して、トリプルギターとなった。

この時期の代表曲には、1972年のアルバム『トゥールーズ・ストリート』に収録されている「リッスン・トゥ・ザ・ミュージック」、73年のアルバム『キャプテン・アンド・ミー』に収録されている「ロング・トレイン・ランニン」「チャイナ・グローヴ」が挙げられるが、全てトム・ジョンストンの作品で、彼自身がリードボーカルを務めている。ただ、彼らにとって初の全米No.1ヒットとなったのは、74年のアルバム『ドゥービー天国(What Were Once Vices Are Now Habits)』に収録されている「ブラック・ウォーター」で、パット・シモンズの作品であった。



【マイケル・マクドナルド期】


トム・ジョンストンが体調を崩してツアー活動から離脱すると、代わりにやってきたのはギタリストではなく、キーボードプレイヤーのマイケル・マクドナルドだった。つまり、ここからが“キーボードの時代”である。それまでスティーリー・ダンのツアーメンバーだった彼は、バンドにソウル / ジャズ色の強い都会的なサウンドを持ち込んだ。

この時期の代表曲は、1976年のアルバム『ドゥービー・ストリート(Takin' It To The Streets)』に収録されている「ドゥービー・ストリート(Takin' It To The Streets)」、78年のアルバム『ミニット・バイ・ミニット』に収録されている「ホワット・ア・フール・ビリーヴス」 「ミニット・バイ・ミニット」あたりだろうか。いずれもマイケル・マクドナルドの作品で、彼自身がリードボーカルを担当している。



【解散、そして再結成】


1982年の全米ツアーの模様を収めたライブアルバム『フェアウェル・ツアー・ライヴ(The Doobie Brothers Farewell Tour)』を最後に、バンドは解散した。それから7年の空白期間を経て、89年にトム・ジョンストンやパット・シモンズなど初期メンバーを中心に再結集。アルバム『サイクルズ』で再び “トム・ジョンストン期” が始まった。



それ以降は、1993年に再合流したジョン・マクフィーを入れて、ギタリスト3人を中心にメンバーを入れ替えながら、着実なペースでライブ活動や創作活動を続けてきた。そして、今回の50周年記念ツアーである。トム・ジョンストンがインタビューでも言っているように、このツアーを「半世紀のバンドの歩みを総括したものにしたい」との意向から、マイケル・マクドナルドが正式に復帰することになった。トム・ジョンストンとマイケル・マクドナルドが一緒に来日するのは、おそらくこれが最初で最後だろう。

実は、“トム・ジョンストン期” から “マイケル・マクドナルド期” に移行した頃、サウンドがガラッと変わったことに対して賛否両論があった。特に昔ながらのドゥービー・ブラザーズのファンの多くは、この変化を否定的に受け止めていたように思う。一方で、グラミー賞を獲得したこの時期こそが、このバンドの絶頂期だという見方もある。

僕は、このような音楽的多様性こそが、ドゥービー・ブラザーズ最大の魅力だと考えている。実際、僕も長くこのバンドを聴いているが、“トム・ジョンストン期” が好きな時、“マイケル・マクドナルド期” が好きな時のどっちもある。要はその時々の自分のモード次第ということで、やはりどちらのサウンドも必要なのだ。その点で、今回のツアーに参戦する人は、後にも先にもない、何事にも代えがたい経験ができると思うのである。


Billboard Hot 100
■ Listen To The Music /The Doobie Brothers(1972年11月4日 全米11位)
■ Long Train Runnin' / The Doobie Brothers(1973年6月30日 全米8位)
■ China Grove /The Doobie Brothers(1973年10月6日 全米15位)
■ Black Water / The Doobie Brothers(1975年3月15日 全米1位)
■ Takin' It To The Streets / The Doobie Brothers(1976年6月26日 全米13位)
■ What A Fool Believes / The Doobie Brothers(1979年4月14日 全米1位)
■ Minute By Minute / The Doobie Brothers(1979年6月23日 全米14位)

Billboard 200
■ Toulouse Street / The Doobie Brothers(1972年12月2日 全米21位)
■ The Captain And Me / The Doobie Brothers(1973年7月21日 全米7位)
■ What Were Once Vices Are Now Habits / The Doobie Brothers(1975年3月22日 全米4位)
■ Takin' It To The Streets / The Doobie Brothers(1976年5月22日 全米8位)
■ Minute By Minute / The Doobie Brothers(1979年4月7日 全米1位)
■ The Doobie Brothers Farewell Tour / The Doobie Brothers(1983年8月20日 全米79位)
■ Cycles / The Doobie Brothers(1989年7月1日 全米17位)

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2023.04.18
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