2026年 10月21日

鼎談【gb × 土岐麻子 × 荒谷翔大】山下達郎の「SPARKLE」から受け継がれる音楽のバトン

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gb「SMILE IN YOUR FACE feat. 土岐麻子・荒谷翔大 -Back-And-Forth Rap Ver.-」配信日
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2025年、gbのメジャーデビュー作となった gb feat. 土岐麻子・荒谷翔大「SMILE IN YOUR FACE」。原曲は2002年にDJ MUROがプロデュースし、BOOが歌ってスマッシュヒットした楽曲だ。この曲は山下達郎の名曲「SPARKLE」(1982年)のイントロをサンプリングして話題になったことでも知られている。1980年代、2000年代、2020年代と時代を超えてきたこの楽曲について、gb、土岐麻子、荒谷翔大の3人はどのような思いを抱いているのか。「SMILE IN YOUR FACE」をきっかけにつながり、ついに初顔合わせとなった鼎談をお送りしよう。

gb・土岐麻子・荒谷翔大、3人揃って初めての顔合わせ


――「SMILE IN YOUR FACE」がデジタル配信されたのが2025年8月27日なので、あれから1年が過ぎたのですが、なんとこの3人が一堂に会するのは今日が初めてなんですね。

gb:そうなんですよ。レコーディングもそれぞれ別々でしたし、今日こうして3人揃うのは初なんです。

―― それぞれ個別に面識があったんですか?

土岐麻子(以下:土岐):あのレコーディングの後に、たまたま愛媛のイベントに呼んでいただいた時があって、それが荒谷さんとのツーマンイベントだったんです。この「SMILE IN YOUR FACE」の配信が出た後のことでしたね。

荒谷翔大(以下:荒谷):そうです。今年の2月くらいですよね。

土岐:主催の方が私たちの音楽をそれぞれ気に入ってくださって実現しました。せっかくの機会なので、そのライヴでこの曲をやろうということになったんですけど、gbさんがいらっしゃらないので、荒谷さんがgbさんのラップパートを(笑)。

荒谷:いや、聴かないでください!(笑)。でもまあ何とか僕なりに頑張りましたよ。

―― せっかくの共演なのにやらないわけにもいかないですもんね(笑)。ちなみにgbさんは、お二人とは元々お知り合いだったのですか?

gb:いえ、僕はお二人ともレコーディングの時が初対面です。



「SMILE IN YOUR FACE」には3世代の感覚を込めたかった


―― そもそもなぜgbさんは「SMILE IN YOUR FACE」をお二人と一緒にやろうと思ったのですか?

gb:この曲をカバーしようとした時、イメージがあらためて広がって、単独ではなくコラボでやりたいと思ったんです。どんなアーティストが良いかチームで話していた時に、僕自身が声フェチということもあって、“この声が良い!” と惹かれるボーカリストの方がいいなというのがありました。それと、この曲は山下達郎さんの「SPARKLE」をサンプリングしたBOOさんの曲のカバーなので、同世代3人でやるということよりも、山下達郎さんからBOOさん、そして僕たちへとつながる、3世代の流れを出したかったんです。その中で、土岐麻子さんと荒谷翔大くんの名前が挙がり、声を聴かせていただいて “ぜひお願いしたいです” とオファーしました。その時はまだ受けていただけるか分からなかったので、ダメ元でお話を通してもらった感じでした。

土岐:最初、gbさんはご自身で歌うイメージだったんですよね?

gb:元々ずっとラップをやっていたので、ラップでも歌でもいいなと思っていて、どうしようかずっと悩んでいたんですよ。

土岐:私がレコーディングした段階では荒谷さんの参加が決まる前で、gbさんが “自分がラッパーだったことを思い出したので、俺がラップをやります” とおっしゃっていて。 “あ、gbさんはラッパーなんだ!” ってその時知ったんです(笑)。

gb:そうなんですよ(笑)。完成版を聴いて、荒谷くんがBOOさんのパートを歌っているのを聴いた時に “こういう運命だったんだな、こっちの方が絶対に良かった” と思いました。もうバッチリはまっていますもんね。幼い頃から歌い慣れているんじゃないかというくらい体に染み付いている感じがして。

荒谷:僕は最初、BOOさんの原曲を知らなかったんです。山下達郎さんの「SPARKLE」は元々好きで聴いていたので、“こういうサンプリングでこういう名曲があるんだ” と知って。求められるならぜひやってみたいなと思いました。



​​BOOとMUROが80年代の音楽へ捧げたリスペクト


―― 荒谷さんはBOOさんの原曲を知らなかったとおっしゃっていましたが、土岐さんはもちろんご存知でしたか?

土岐:聴いたら “知っている!” となりました。2002年の曲ですよね。当時は自分がCymbalsでデビューして慌ただしくしていた時期で、なかなか他のミュージシャンの曲をじっくり聴く余裕がなかったんです。でもMTVやラジオ局で耳にしていて、“あの曲か!” となりました。

gb:僕が聴いたのはちょうど中学校に上がるくらいのタイミングでした。スペースシャワーTVやMTVでミュージックビデオが流れていて、かっこいいと思ったのが最初の出会いでしたね。

土岐:当時、達郎さんの「SPARKLE」がサンプリングされて、ヒップホップ畑の方々が曲を作っているというニュースと、あの印象的なサウンド自体は記憶にあって。今回歌わせていただいたことで、点が線で結ばれました。物心ついた時から我が家には達郎さんのレコードがあって、鈴木英人さんのジャケットイラストを眺めながら聴くのが大好きだったんです。父(土岐英史)がサックスで参加していたこともあってコンサートにも連れて行ってもらいましたし、私にとって音楽的原体験なんです。2000年代初頭にBOOさんたちが、80年代の先輩たちの音楽へリスペクトを捧げて、この曲を作り、それを今、gbさんがリアルタイムで憧れた曲としてカバーする。このリスペクトの継承みたいなものを強く感じて、私もその思いに乗っからせてもらった感覚でした。



​​忘れられない「SPARKLE」のギターカッティング


―― 荒谷さんも山下達郎さんの音楽には親しまれていたんですか?

荒谷:はい。両親がすごく好きで車や家で流していたので、僕にとっても原体験に近いです。以前ワーナーミュージックに所属していた頃、達郎さんに楽屋でご挨拶させていただいたこともあります。生で「SPARKLE」を聴いた時は痺れましたね。オープニングのあのギターカッティングが鳴った瞬間は忘れられないです。

gb:実は僕、最初にBOOさんの「SMILE IN YOUR FACE」を聴いた時は山下達郎さんの存在を知らなかったんです。当時は「SPARKLE」が原曲だということも知らなくて。後から音楽を掘っていく中で「SPARKLE」にぶち当たって “あ、そういうことだったのか!” と発見したんです。達郎さんって、イントロだけでノックアウトしてくるような凄みがあるじゃないですか。音楽を自分でやるようになってから、改めてその凄さに気付かされました。

三者三様の声とリズムが生んだ化学反応


―― 実際に完成した音源を聴いて、皆さんいかがでしたか?

gb:僕は感無量でした。制作途中はどうなるか分からない部分もありましたが、出来上がりを聴いた時に、やって良かったと素直に思いました。三者三様の声やリズム感がある中で、こんなにきれいにまとまるんだなと。しっかり化学反応が起きているのを感じました。

土岐:私がレコーディングした時はまだ荒谷さんの歌が入っていなくて、誰が歌うのかも知らされていなかったので、完成をすごく楽しみにしていたんです。荒谷さんが歌うと聞いてすごく納得しましたし、出来上がりを聴いて嬉しかったですね。

荒谷:僕もすごく楽しかったです。最初、土岐さんの素晴らしい歌声が入っていたので、自分がその間を繋ぐ架け橋のような存在になれたらいいなという意識もありました。あと最後のフェイクの部分は “遊んでもいいですか?” と聞いて自由に入れさせてもらって。

土岐:最後のフェイク、すごく良かったですよ! 私のパートでは出来なかった感情の高まりというか、リスナー目線としても、こういう声が欲しいと思っていたところを荒谷さんがやってくださって最高でした。



ラップを加えたバージョンがデジタル配信へ


―― 7インチのアナログ盤として形になったのもファンには嬉しいですね。

gb:はい!カバーさせていただいたことで、原曲のBOOさんやMUROさんにも届いて、すごく喜んでいただけたのが何より嬉しかったです。カバーに対する恐怖心みたいなものが、この曲のおかげでなくなりました。あと実は、MUROさん自身のアイデアで新たにラップを入れてくださったバージョンもあるんです。8月にマンハッタンレコードから800枚限定で発売された7インチ盤は即日完売で、その反響を受けて10月21日にデジタルでもリリースされることが決まったんです。

―― 原曲をプロデュースしたMUROさん自身が、20年以上の時を経て今回のカバーに加わるというのも、この曲ならではのつながりですね。MUROさんからも《10年でも100年でも愛せる名曲の名カバーをご賞味あーれ♪》というコメントが届いています。

gb:本当にそう思います。僕自身、中学生の頃にBOOさんの「SMILE IN YOUR FACE」を聴いていたので、その曲を自分がカバーして、さらにMUROさんが新しいラップを入れてくださったというのは、すごく嬉しいですね。しかも、直接お会いできる機会にもなって、本当に光栄でした。


―― 今後、この3人でライヴや新しい取り組みができるといいですよね。

gb:ライヴは本当にすぐやりたいです! 夏の野外フェスとかで、あの「SPARKLE」のカッティングが流れたら絶対に気持ちいいですよね。

土岐:良いですね! ライヴでやりつつ、今度は3人でオリジナルの新曲を作るのもいいし、洋楽のカバーなんかもやってみても面白いかもしれない。

荒谷:それはいいですね。なんだか本格的な会議みたいになってきましたけれど(笑)。ぜひ実現させたいです。

この部分にラップバージョンのYouTubeを埋め込みます。後でエンベッドコードをご教示ください。

―― 最後に、それぞれの近況や今後の予定を教えてください。

荒谷:9月9日にカバーアルバム『sing in blue』をリリースしました。アリシア・キーズの「If I Ain't Got You」やJ-POPの名曲など、自分が影響を受けた楽曲をピアノと歌のライヴセッションに近い一発録りスタイルで収録しています。また、今年リリースしたソロ初のアルバム「TASOGARE SOUL」のリリースツアーを10月から開催します。バンド編成でお届けするので、たくさんの方にお越しいただけたら嬉しいです!

土岐:7月に「Waves」という新曲を配信リリースしました。あと来年1月に、アルバム『PINK』の発売10周年を記念したスペシャルライブを開催します。『PINK』のサウンドプロデューサーを務めたトオミヨウさんをはじめ、素晴らしいミュージシャンの皆さんとお届けするので、ぜひ楽しみにしていてください。

gb:僕は現在絶賛制作中で、冬に向けた楽曲を作っています。そして先ほどお話ししたMUROさん参加ヴァージョンも10月21日に配信されますので、ぜひ楽しみにしていてください。


Information
荒谷翔大 1st Cover Album「Sing in Blue」

▶ ソウル/シティポップ/歌謡曲をこよなく愛する荒⾕が、 ⾃⾝の⾳楽性に⼤きな影響を与えてきた名曲9曲をカバー。ツアーバンドメンバーでもあるやまもとゆきことグランドピアノ 1 本での弾き語りアレンジとなる。

▶ 配信リンク:https://lnk.to/as_sib

荒谷翔大 1st Full Album “TASOGARE SOUL” Release One Man Live Tour
▶ 10月23日(金)大阪:梅田Shangri-La
▶ 10月24日(土)名古屋:Tokuzo
▶ 10月31日(土)福岡:DRUM Be-1
▶ 11月1日(日)札幌:SPIRITUAL LOUNGE
▶ 11月3日(火・祝)東京:Shibuya WWW X

土岐麻子「PINK」Anniversary Live "2017-2027+"
▶ 日時:2027年1月24日(日)開場 17:00 / 開演 18:00
▶ 会場:ザ・ガーデンホール
▶ 出演:土岐麻子
トオミヨウ(Key.)/ 高木大丈夫(Gt.)/ 林あぐり(Ba.)/ 伊吹文裕(Dr.)/ 西原史織(Vl, Syn.)
▶ 料金:全席指定 8,000円(税込み)

gb「SMILE IN YOUR FACE feat. 土岐麻子・荒谷翔大 -Back-And-Forth Rap Ver.-」
▶ マンハッタンレコードから発売された限定7インチアナログ盤800枚は即日完売。その大きな反響を受け、2026年10月21日に待望のデジタルリリースが決定。
▶ 配信リンク:https://lnk.to/gb_siyf_muro

gb イベント「余白時間」
▶ 日時:11年14日(土)開場 18:30 / 開演 19:00
▶ 会場:渋谷gee-ge.
▶ 出演:gb / Murakami Keisuke / KEI_HAYASHI
▶ 料金:前売 ¥4,500(税込み)/ 当日 ¥5,000(税込み)
▶ チケット:https://livepocket.jp/e/yohakujikan

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2026.10.20
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