7月18日

ココモ、ブライアン・ウィルソンのいないビーチ・ボーイズだったけど…

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photo:Drentse Platenkast  

英国の音楽誌「MOJO」は、1997年8月号の特集で「The 100 Greatest Singles Of All Time」を発表したが、これが画期的であった。何とこのランキングが、ポール・マッカートニー、ノエル・ギャラガーら総勢139名のミュージシャン、プロデューサーらの投票によって選ばれていた、つまりプロがプロを評価したのだ。ちなみに、トップ5はこうだ。

1. Good Vibrations / The Beach Boys(66年12月10日1位)
2. Strawberry Fields Forever・Penny Lane / The Beatles
 (67年4月1日8位・67年3月18日1位)
3. Like A Rolling Stone / Bob Dylan(65年9月4日2位)
4. Be My Baby / The Ronettes(63年10月12日2位)
5. I Heard It Through The Grapevine / Marvin Gaye(68年12月14日1位)

1位の「Good Vibrations」がリリースされた当時、ビーチボーイズのクリエイティブな側面を一手に引き受けていたのが、リーダー兼プロデューサー兼アレンジャーのブライアン・ウィルソンだった。このランキングでも証明されたように、ブライアンの音楽的才能はまさに「天才」だったが、それは「狂気」と表裏一体でもあった。実際、この頃から精神異常、薬物依存、過食、奇行の数々により、彼の音楽キャリアは20年近く低迷、バンドも過去の存在となっていった。

ところが、80年代の終わり頃になって、驚くことが起こる。ブライアン以外のメンバーがビーチボーイズ名義で発表した「Kokomo(From The "Cocktail" Soundtrack)」(88年11月5日1位)が全米No.1となったのだ。「Good Vibrations」以来22年ぶりのことであった。

この曲はトム・クルーズのプロモーションビデオのような映画「カクテル」の主題歌で、映画のムードをそのまま持ち込んだ佳曲ではあったが、ブライアンの天才ぶりとはかけ離れていた。それを言葉で説明するのはなかなか難しいのだが、いずれにせよ、これがビーチボーイズ最後のヒット曲になってしまったのは、本当に残念である。


Kokomo / The Beach Boys
作詞・作曲:Mike Love / Scott McKenzie / Terry Melcher / John Phillips
プロデュース:Terry Melcher
発売:1988年(昭和63年)7月18日

2016.04.26
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  YouTube / Dante Ramos


  YouTube / Mark Nicholls
 

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