4月2日

レニー・クラヴィッツ、オッサンの背中を押してくれるご機嫌なロックンロール!

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ガンズのスラッシュと共演、まさにロックンロールそのもの!


レニー・クラヴィッツのセカンドアルバム『ママ・セッド』からのファースト・シングル「オールウェイズ・オン・ザ・ラン」は、レニーとガンズ・アンド・ローゼズのギタリストのスラッシュが共作し、ギターもスラッシュが弾いている。思わずスラッシュのパートをエア・ギターしたくなっちゃうご機嫌なロックンロールナンバーだ。同曲のミュージックビデオでは、ドレッド・ヘアを振り乱しながらマイクスタンドに噛みつくように叫ぶレニーの横で上半身裸のスラッシュがギターを激しく掻きむしり、最後にはマーシャルアンプを蹴飛ばす姿が理屈抜きにカッコ良い。まさにロックンロールそのものだ。

そもそもこの2人、同じ高校に通う同級生というエピソードはあまりにも有名だが、当時は話したこともなく廊下で顔を見たことがある程度の間柄だった。デビュー後、2人は『アメリカン・ミュージック・アワード』の表彰式で再会したことをきっかけに共演に至った。それにしても、同学年にレニーとスラッシュがいる高校というのも凄いとしか言いようがない。もし、私が同級生だったら飲み会の度に自慢したくなるだろう。

4年連続でグラミー受賞、押しも押されもせぬ大スターに


「オールウェイズ・オン・ザ・ラン」に続きシングルカットされた「イット・エイント・オーヴァー・ティル・イッツ・オーバー」はビルボード誌シングルチャート2位まで上昇した大ヒット曲。フィリーソウルテイストの曲調とレニーのファルセットが印象的なナンバーだ。

これ以降の作品もコンスタントにヒットし、特筆すべきは1998年から2001年にかけて4年連続でグラミー賞「最優秀男性ロック・ボーカル・パフォーマンス賞」を受賞。押しも押されもせぬ大スターになっている。

レニーは、音作りからファッションまで徹底的に60年代、70年代のスタイルにこだわっていたことから、レトロ野郎云々と揶揄されることも多かった。それでもインタビューでレニーは愛と平和について熱く語り、コンサートでは臆することなくピースサインを高らかに掲げていた。今にして思えば、ラブ・アンド・ピースを分かりやすく伝える手法として60~70年代の音像を選び、力強いロックンロールを、そして甘いソウルを確信に満ち溢れる演奏に乗せて歌う必然があったのだろう。

その一方で、レニーはプロデューサーとしてマドンナのシングル「ジャスティファイ・マイ・ラブ」でクラブサウンドを導入し、ヴァネッサ・パラディのアルバム『ビー・マイ・ベイビー(Vanessa Paradis)』で、ガールズポップを作り、大きな成果をあげている。こうしたプロデュースワークからも、レニーが多様な音楽スタイルを操れる優秀なミュージシャンであることは明らかであり、単なるクラシックロック・オタクではないことが伺える。

不安で不確かな現代、リアルに響く確信に満ちた魂の叫び


レニー・クラヴィッツのレパートリーの中でも本稿の主題「オールウェイズ・オン・ザ・ラン」は彼の代表曲「自由への疾走(Are You Gonna Go My Way)」(1993年)と並び確信に満ち溢れた力強いナンバーだ。私たちが暮らす現代は、残念ながら何かと不安で不確かな時代なのかもしれない。コロナ禍や、なかなか上がらない給料、インターネット上でいがみ合ってる人たち等々… ウンザリすることが山ほどある。そんな中でレニー・クラヴィッツが90年代に大真面目に掲げたラブ・アンド・ピースと確信に満ち溢れた魂の叫びは、不確かな現代、リアルに響く。

たとえば、朝の通勤中に「オールウェイズ・オン・ザ・ラン」を聴いていると、「いつも、オレは逃げてばっかりだから、お前もたまには逃げちゃってもいいんじゃねーの?」なんてレニーは耳元でシャウトしてくれるのだけど、力強く確信に満ち溢れたその音と魂の叫びを聴くと、「イヤイヤ、今日も頑張りますよ!」と、ちょっと前向きになれる。「オールウェイズ・オン・ザ・ラン」はオッサンの背中をやさしく押してくれるご機嫌なロックンロールなのだ。


追記
私、岡田浩史は、クラブイベント「fun friday!!」(吉祥寺 伊千兵衛ダイニング)でDJとしても活動しています。インフォメーションは私のプロフィールページで紹介しますので、併せてご覧いただき、ぜひご参加ください。


※2020年4月2日に掲載された記事をアップデート

2021.04.02
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カタリベ
1972年生まれ
岡田浩史
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