昭和11年11月1日11:00a.m.
作曲家・服部良一の長男として、東京で生まれる。パリ国立音楽院を卒業後、戦後のテレビ放送の創成期から活動を始める。日本を代表する作編曲家として、日本作編曲家協会会長、東京音楽大学客員教授を歴任しながら、日本の音楽シーンの発展に尽力。
『新世界紀行』『ザ・ベストテン』『ミュージックフェア』などの人気テレビ番組をはじめ、『青い山脈』など名作映画のテーマ曲を数多く手がけ、編曲家としては、さだまさしや山下達郎、竹内まりやら数多くのアーティストの楽曲を手がけたほか、山口百恵の引退コンサートの音楽監督・指揮、愛知万博閉会式の作曲と指揮などを担当した。また、山下・竹内夫妻の最近の楽曲のストリングス・アレンジのほとんどが氏の手によるものである。
1983年より「音楽の自然食」をテーマとしたインストゥルメンタル集『音楽畑』シリーズをスタート。「ル・ローヌ」、「自由の大地」などの代表曲と共に、これまでに全21作をリリース。オーケストラサウンドを徹底的に追求したこのシリーズは、一つのジャンルとして確立され、日本レコード大賞企画賞を2回(第32回:1990年、第40回:1998年)受賞した。
数年前、この音楽畑シリーズに、当時14歳だった孫の服部百音がヴァイオリニストとして初参加。参加曲「気まぐれワルツ(Valse Capriccioso)」では、おじいちゃんと孫による63歳差の共演が実現!
百音は5歳からヴァイオリンを弾き始め、2013年にはノヴォシビルスク国際ヴァイオリンコンクールで17歳以上のシニアの部を飛び級で受け、史上最年少グランプリを受賞するほどの天才少女。そしてとても可愛らしい。早く生の演奏を聴いてみたいと思う。
沢山作られてきた曲の中でも先生ご自身が印象に残っている曲は、『新世界紀行』のテーマ曲「自由の大地」だという。
皇太子殿下と食事をされた際に、「あの曲は、どういうお気持ちで作られたのですか?」と尋ねられ、「ああ、殿下も聴いてくださっていたんだと、すごく嬉しかった覚えがあります。」とインタビューで答えている。私も大好きな曲だ。
そんな日本を代表する作編曲家、服部克久先生の「音楽畑弦楽コンサート」にゲスト出演させて頂けることになった。今月、東京府中に完成するコンサートホール、バルトホールのこけら落とし公演。
日本音楽史にその名を残す大作曲家、服部良一の名曲「蘇州夜曲」を、息子である先生が今回のためにリアレンジ。
「蘇州夜曲」は、私がライブで一番多く歌ってきた大好きな曲。その曲を先生のアレンジで歌わせて頂けるなんて本当に光栄なこと。それだけでも幸せなのに、蘭華のオリジナル作品に先生が新たにアレンジを施してくださったり、先生の代表作に私が歌詞をつけて、当日披露させて頂けることに!
先日、先生の御自宅にて歌唱指導をして頂いた。レッスン後、聞きたかったことが次々と溢れてきて、先生を質問攻めにする私にも、一つひとつ丁寧に答えてくださる優しいお人柄。先生はユーモアがあるのでお話していてとても楽しく、時計を見ると、あっという間に1時間半も経っていた。
数年前、とある会場で、先生と遭遇したことがある。
大先生を前に緊張して、「お父様の蘇州夜曲が大好きで歌い続けています。」と、一言話すのがやっとだったのに、こんなに沢山話せるようになる日がくるなんて想像してもいなかった。
音楽が繋いでくださった縁に感謝!
素晴らしき出逢いに感謝!
2017.07.08
YouTube / 天羽忠
YouTube / arisugawa0928
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