11月26日

泣けるユーミン!松任谷由実の【心に刺さる失恋ソング】ランキング

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松任谷由実のアルバム「Delight Slight Light KISS」がリリースされた日(リフレインが叫んでる 収録)
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ユーミンの曲に出てくる主人公は強い女性が多い気がする。しかし、失恋の情景においては強いも弱いもなく辛いものである。今回、数あるユーミンの作品の中から、心に刺さる失恋ソングを10曲選んでみた。

私は普段、歌詞よりもメロディやアレンジを重視して曲を聴いているのだが、恋愛経験に乏しい上に男目線で曲を選んだので、これを読んだみなさんは「なんでやねん?」と思われるかもしれないが、「こういう解釈もあるんだな」と思ってもらえたら嬉しい。

なお、ユーミンの失恋ソングの代表格として、“今日に限って安いサンダルをはいてた”「DESTINY」、“彼のベッドの下に片方捨てた”「真珠のピアス」、“私を許さないで憎んでも覚えてて” という「青春のリグレット」などがあるが、この3曲は泣ける前につい踊ってしまうので(笑)選から外した。なにとぞご理解いただきたい。

第10位:ふってあげる(1988年 アルバム「Delight Slight Light KISS」)


 今夜 私 死んでしまおうかな
 おどかしたって もう帰らぬ心
 これ以上あなたを疲れさせちゃ
 思い出したくもない恋になる

とてもポップなイントロなのに、いきなり「今夜 私 死んでしまおうかな」と歌われてちょっとびっくり。「もっとしおらしい娘が似合うのに どうして私を好きになったの」というフレーズから想像するに、きっと彼女は勝気な女性なのだろう。彼から別れを切り出される前に自分から「ふってあげる」と告げることで、自分らしい幕引きを選んだのかもしれない。

でも「今なら平気よ」と言って強がることで自分の辛さを隠しているんだろうなぁ。「気まぐれじゃないわと信じたから どんな努力でも楽しかったわ」という彼女もひたむきに彼を愛していたんだということがわかる。

第9位:サンドキャッスル(1991年 アルバム「DAWN PURPLE」)


 世界で一番幸せと信じてた
 もういつだってゴールインねと
 からかわれてた
 砂のお城に住んでた
 プリンセスとプリンスね
 Somebody to kiss,
 Somebody to hug,
 Somebody to love

将来結婚すると自分も周りも信じていたのに別れてしまった二人。時はバブルが終焉を迎えたころ。何もかもが明るく、キラキラとしていた時代の中で盛り上がった恋が同じように終わってしまったのは、お互いに現実を見てしまったのだろうか。砂浜に作った砂の城が崩れてしまうのを眺めながら、長かった恋を諦める彼女。曲がさわやかな仕上がりになっている分、逆に寂しさや虚しさが浮き出されて強い悲しみが伝わってくる。

この曲が収録されているアルバムをリリースした直後、「サンドキャッスル泣きました~!」とファンから言われたと、当時『オールナイトニッポン』で話していた。

第8位:きみなき世界(1997年 アルバム「スユアの波」)


 きみがいなくなってから
 初めての冬が来る
 きみなしの きみなしの
 途方もない時を
 ぼくはもう ぼくはもう
 持て余しすぎてる

珍しく男性目線で書かれた曲。ユーミンが描く女性は、恋が破れても前に進んでいこうという気持ちが垣間見えるのだが、この曲の主人公である男性は、最後まで途方に暮れていて正直救いようがない。それだけ彼女のことを真剣に好きだったのかもしれない。

しかし、彼が後悔している「あのときの言い訳」とは一体なんだったのだろう。自分が失恋したタイミングでこの曲を聴いていたら “ちょっと立ち直れないかもしれない” と思うほど深い深い悲しみに包まれている。

第7位:幸せはあなたへの復讐(1988年 アルバム「Delight Slight Light KISS」)


 いつか このぬくもりが
 誰のものでもいいと思うときが来るまで
 私 楽しく生きるの
 幸せはあなたへの復讐

「DESTINY」の「冷たくされて いつかはみかえすつもりだった」のように “絶対後悔させてやる” という気持ちを持つことで、彼に対する想いを終息させようとしているところは同じだと思うのだけど、これから自分が幸せになることを “復讐” と思わないと収まりがつかないほど、深い愛情を持っていたのだろうか。主人公にはもう “仕事ができる大人の彼” がいるけど、彼には新しい恋の相手はいるのだろうか。そうなると男にとっては確かに復讐かもしれないな。

ちなみにユーミンはこの曲、「30分くらいでちゃちゃっと書けた」と雑誌のインタビューで答えていた記憶がある。

第6位:帰愁(1979年 アルバム「OLIVE」)


 ララララララ
 はじめてあなたと どこで逢い
 ララララララ
 いつからあなたと愛し合い
 ララララララ
 渇いた瞳が離れない
 それから なみだ雲ばかり

歌謡曲テイストが非常に強いナンバー。「忘れるため身をゆだねた ゆきずりのひとたち」というフレーズに軽く衝撃。そこまでしないと忘れられないって、どれだけ深く彼のことを愛していたんだろう。

ところで、シングルとしても発売されたこの曲、ユーミンは全くお気に召さないようで、「大嫌い。もう消してしまいたい」とか「これ、継子です」などと言っている。そういえばユーミンがライブでこの曲を歌っているところを一度も聴いたことがないが、研ナオコがカヴァーして、紅白歌合戦でも歌ってくれているので、作品がちゃんと報われてよかったな、と思う。

第5位:消息(1982年 アルバム「PEARL PIERCE」)


 向い側 ホームの端に
 あのひとが立っていた
 雨降りの線路を隔て
 みずいろのセーターがうるんで
 呼べずに呼べずに 風が来て
 私の背中を発車の笛が押した

別れのシーンに “駅” や “列車” というシチュエーションはよく似合う。駅のホームで見かけた昔の彼。呼び止めることもできないまま列車が動き出し、彼の姿がだんだん遠のいていくのと同時に、愛していた彼を失った苦しみから解き放たれていく。まるで映画の1シーン。

いつぞやの苗場のユーミンライブで、リクエストコーナーでこの曲をリクエストした女性がいたそうな。その方はこの曲にまつわるエピソードとして「昔の彼に会っちゃって~」と号泣しながら語っていたらしい。

第4位:NIGHT WALKER(1983年 アルバム 「REINCARNATION」)


 あなたの友達に街で会えば
 私はどんな顔すればいいでしょう
 今も苦しい気持 さとられぬように
 ネオンに照らされ 踊ってみせるだけ

アッパーな曲が多い印象があるアルバムの中で、とてもセンシティブなナンバー。「あなたが運んでくれた全てをみんな持ち去ってほしい」と願う彼女は、忘れてしまうことで寂しさから逃れようとしているのだろうか。

ラスサビでの半音キー上げによるドラマティックな展開と、美しいストリングスに載せたギターソロが、夜の街を一人歩いていく女性の寂しい心をより際立たせている。

第3位:夕闇をひとり(1981年 アルバム「昨晩お会いしましょう」)


 そしてもう一度 もう一度
 私の声にふりむいて
 しばらくは夕闇をひとり歩いてるから

別れてしまった彼やその恋人のところへ訪ねていこうとする主人公。クールなサウンドのせいでその執拗さが目立たないが、今ならこれはもろにストーカー(笑)。しかし、どうしても彼の存在を消すことができない彼女の切ない気持ちが痛いほど伝わってくる。

「DANG DANG」(1982年 アルバム『PEARL PIERCE』)にも「彼女は知らないなら友達になるわ それしかあなたに会うチャンスはないもの今は」という歌詞があるが、いつまでも引きずっているのは辛くないのだろうか。

第2位:潮風にちぎれて(1977年)


 泳ぐにはまだはやい
 よせ来る波 くるぶしまで
 あなたの好きな このサンダル
 なぜはいてきたんだろう

ほんとはまだ大好きなはずなのに、「かわいい彼女のことこれから自由に愛しなさいよ」という彼女。まさか別れを切り出されるとは思わなかったのか “吹きすさぶ潮風の中 息を止めていた” 彼。心にもないことを言う辛さを隠しているのが「あなたと来なくたって わたしはもとからこの海が好き」というフレーズからうかがえる。

サンダルのくだりは後にリリースされる「DESTINY」(1979年 アルバム『悲しいほどお天気』)の「今日に限って安いサンダルをはいてた」とは逆で面白い。この曲は荒井由実から松任谷由実になって最初にリリースされたシングル曲。ファンの間でも人気が高い。

第1位:リフレインが叫んでる(1988年 アルバム「Delight Slight Light KISS」)


 どうして どうして僕たちは
 出逢ってしまったのだろう
 こわれるほど抱きしめた
 どうして どうして私達
 離れてしまったのだろう
 あんなに愛してたのに

読むだけで泣けてくるこのフレーズ。そしてたたみかけるように刻まれるピアノのバッキングが切なさをさらに掻き立てる。さらに、ユーミンお得意の転調や変わったコードが出てこないメロディが、切ない言葉を心の中に直球で投げ込んでくる。

この曲が収録されたアルバムが発売された日、私は当時つきあっていた彼女に振られた。傷心のまま帰宅して、その日彼女に会う前に買っていたCDを流したら、1曲目に流れてきたのがこの曲で「ああああああああああ…」と思いっきり心をえぐられた。


―― 以上、私が独断で選んだ「泣けるユーミン!松任谷由実の【心に刺さる失恋ソング】ランキング」である。みなさんの心に刺さったかどうかはわからないが、どの曲もとても切ないシチュエーションだ。改めて歌詞に注目して聴いてみていただきたい。

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2022.01.19
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カタリベ
1966年生まれ
不自然なししゃも
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