2016年1月10日、闘病の末、デヴィッド・ボウイが癌で死去したことが公表された。その2日前、69歳の誕生日にアルバム『ブラックスター』をリリース。地球に落ちてきた男は生まれた星、ブラックスターへと帰還したのかもしれない。
彼の死から明けて11日のFMでは、番組の隙間に「レッツ・ダンス」(1983年)「ジギースターダスト」(1972年)などが次々と流されていた。その夜はテレビは観ずにラジオを点けっ放しにし、時おり流れるボウイの曲を楽しもうと私は決め込んだ。連休であった祝日の月曜日もボウイの曲は何度となく放送され、スマホでラジオを楽しんでいるとあっという間に電池が切れてしまった。そんなラジオ番組の中で明かされたボウイのエピソードがあまりにカッコ良かったのでここに記しておこうと思う。
信じられないような話だが、普段のボウイは街を歩いていてもまるで目立たないのだそうである。そこで彼の知人が「ちょっとは目立って欲しい。」と言うと、「じゃあ、ステージで歩くみたいにやってみようか。」とボウイは返し、街をキメキメで歩き始める。すると彼はあっという間にファンに囲まれてしまったのだという。
また、来日した際には気に入って何度か足を運んだ喫茶店があったそうだが、そこでの対応もいかしている。大スターであるはずのボウイが一般の外国人を決め込んで、近くの席で英語の宿題をしていた女子高生たちに混じって英語を教えていたのだという。それにしても、ボウイに英語を教わるなんてなんと羨ましい。まるで「チャイナガール」(1983年)のミュージックビデオの中のワンシーンのようではないか。
China Girl
作詞・作曲:David Bowie/Iggy Pop
発売:1983年(昭和58年)5月
2016.01.16
YouTube / memorylane1980s
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