アナログ・レコード復権に続きカセットテープも最近注目を集めていると言います。私も久しぶりに部屋の片隅に眠っていたラジカセを引っ張り出し、同じく眠っていたカセットテープを掘り起し聴いてみました。
いやあ、ヒス・ノイズ凄いですね。音楽のうしろに聴こえる「サー」という音。だけどなんだかこの「サー」が不快に感じない。むしろ懐かしさの入り混じった心地よさを感じてしまいました。この「サー」音も含めて様々な音楽が体に染みついていったんでしょうね。
そんなカセットテープ世代の私は自らが選曲した自作テープを作って楽しんでました。同世代の皆さんでも同様のことをされた方多いでしょう。私は勝手に「マイ・オムニバス」と呼んでいたのでここではこの自選オムニバステープを「マイ・オムニバス」とさせていただきます(今では「マイ・プレイリスト」って言うんですかねえ)。
その「マイ・オムニバス」を作るのにあたり、まずは用途別にテーマを決めなくてはいけません。
寝る前に聴く癒しの曲を集めた「スリープ・テープ」。好きなメタル楽曲を集めた「鋼鉄テープ」。好きな人にプレゼントする「ラヴソング・テープ」(書いてるだけで恥ずかしくなりますねえ)。友達と一緒に楽しむための「CMやドラマで使われた曲特集」等々。
そして一番熱心に作ったのがドライヴ時に聴くための「AORロック・テープ」。約10種類ほど作りましたかねえ。
TOTOやボズ・スキャッグス、ドナルド・フェイゲンやシカゴなどアメリカンロック、AORテイストのものが中心になりました。全体的にお洒落な雰囲気が出るものです。基本的に一人で聴く場合が多いくせに常に他のリスナーがいることを意識してしまう、カッコつけで妄想バカの私です(笑)。
曲順・構成もある種のルールを作っておけば、何種類も作る時に便利です。独自路線を保つためにも私は、「1曲目はインストゥルメンタル」というルールを設定しました。
これがこのAORテイストに結構ハマるんですよね。記念すべき1作目に選んだ曲はデイヴィッド・サンボーンの87年発表のアルバム『チェンジ・オブ・ハート』の1曲目に収録された「シカゴ・ソング」。
もうこれは全国の自作テープマニア(?)におススメしたい1曲目にぴったりの曲。何かが始まるワクワク感をそそるオープニング、マーカス・ミラーのよく跳ねるベース、そしてまだその先にドラマチックな展開が待っていそうな気持ち良すぎるサンボーンのブロウ。これはかなりいろんジャンルの「自作テープ」に使えるんじゃないでしょうかねえ。
もともとサンボーンは好きだったんですが、この「1曲目インストゥルメンタル」ルールにハマった私は、サンボーンだけでなくフュージョン中心にいろんなインストゥルメンタルに手を出すことになりました。
その他、私が選んだ曲はスタッフの「マイ・スウィートネス」、オールマン・ブラザース・バンドの「ジェシカ」、ラリー・カールトンの「ルーム335」、パット・メセニーの「ハヴ・ユー・ハード」、そしてサンボーンの88年作『クローズ・アップ』からの「スラム」などです。今思うとかなりベタい(笑)。おかげで趣味が広がって良かったのですが、「1曲目インストゥルメンタル」の決定版はやはり「シカゴ・ソング」です。
とここまできてようやく大好きなサンボーンのことを語らせていただきます。ってもう字数がない!!
スミマセン、また次の機会でサンボーン語らせてください!!
2018.02.28
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