4月5日

アメリカンDJスタイル、小林克也の声に乗って達郎サウンドがやってきた!

38
1
 
 この日何の日? 
山下達郎のコンピレーションアルバム「COME ALONG」がLPでリリースされた日
この時あなたは
0歳
無料登録/ログインすると、この時あなたが何歳だったかを表示させる機能がお使いいただけます
▶ アーティスト一覧

 
 1984年のコラム 
自らの心を映して歌い続ける、スティーヴ・ペリーの歌のチカラ

クイーン漬けのリプレイタイム、網膜に焼き付いたヒゲとボイン

フレディ・マーキュリーに扮した「自由への旅立ち」フィギュアの島田高志郎に注目!

シティポップなCMソング!中原めいこ「君たちキウイ・パパイア・マンゴーだね。」

中原めいこが歌う謎の南国ソング「君たちキウイ・パパイア・マンゴーだね。」

中森明菜が挑戦した異色のリゾートソング「サザン・ウインド」

もっとみる≫



photo:SonyMusic  

ファッションにも音楽にもあった“西海岸に学べ!”という空気


どこのCMだったか「LAには1日中ロックだけを流している FM局がある…」というナレーションに遠い憧れを抱いた音楽ファンは少なくないだろう。だが当時は民放 FM局が FM東京(現 TOKYO-FM)だけという有様に、不毛な日本の電波行政を嘆くしかなかったのだ。

米西海岸ブームっていうのは、明確にいつというのはないが、とにかく当時はファッションから音楽まで「西海岸に学べ!」みたいな空気があったのは確かだ。

小林克也のナレーションに馴染んだ山下達郎「COME ALONG」




やがて我々は小林克也さんという伝道師を得て、初めは単なるものまねとしか思わなかったアメリカンDJのスタイルに魅了されていくことになるのだが、山下達郎の『COME ALONG』『COME ALONG Ⅱ』という2枚の LP が発売されたのは、そんな1984年の春のことだった。

実は『COME ALONG』については、1980年にカセットのみで限定販売されたものが珍品としてファンの間で出回っており、耳聡い大学の先輩から聴かせてもらって感激した覚えがある。洋楽ならともかく日本のアーティストの楽曲が、見事にアメリカンDJに馴染んでいることにまず驚き、改めて山下達郎のレベルの高い音作りに気づかされることにもなった。

FM放送は“音源”から“聴き流すもの”へ


これらのアルバムの発売に至る経緯は、ウィキにも紹介されているのでここでは省くが、それまで邪道行為であった「イントロにナレーションをかぶせる」というスタイルが許容され、時代的に急速にカッコいいものに変わりつつあった。

当時は「エアチェック」といって、FM放送は楽曲を録音するリスナー達の「音源」であったし、番組によってはDJが曲目紹介の後、必ず「… 続けてどうぞ」という配慮をしていた。もちろん急にそれらが廃れてしまったわけではないが、今思えば FM放送が「音源」から「聴き流すもの」へ変わっていく、きっかけだったようにも思える。

翌1985年末、関東地区に第2の民放 FM局「FM横浜」が開局する。明らかに先行局とは異なる番組編成や演出を我々は大歓迎で受け容れた。時にJ-WAVEが開局する約3年前のことである。


※2016年6月3日、2019年4月5日に掲載された記事をアップデート

特集 FMステーションとシティポップ



2022.07.25
38
  YouTube / Warner Music Japan


  YouTube / mako mon
 

Information
あなた
Re:mindボタンをクリックするとあなたのボイス(コメント)がサイト内でシェアされマイ年表に保存されます。
カタリベ
1965年生まれ
goo_chan
コラムリスト≫
74
1
9
8
9
山下達郎の声はハチミツの噴水、ポップとは決してロックの軟弱化ではない
カタリベ / 山口 順平
86
1
9
8
2
J-POP界の開発屋、なぜ角松敏生はいつも早すぎるのか? vol.1
カタリベ / @0onos
53
1
9
8
1
80年代洋楽メタルブームを加速させた「ベストヒットUSA」の功績!
カタリベ / 中塚 一晶
56
1
9
7
8
これが最後かもしれない!山下達郎が意を決してつくった3rdアルバム「GO AHEAD!」
カタリベ / ミチュルル©︎たかはしみさお
34
1
9
8
7
EPICソニー名曲列伝:鈴木聖美 with RATS & STAR「ロンリー・チャップリン」に仕掛けられた壁
カタリベ / スージー鈴木
116
1
9
7
8
山下達郎を支える凄腕ミュージシャン!ドラムとベースのベストパフォーマンスは?
カタリベ / ミチュルル©︎たかはしみさお