６歳の頃に聴いた衝撃「THRILL」いくつになっても CHAR を語りたい

日本を代表するギタリスト Char。

1977年「気絶するほど悩ましい」がヒットし78年「逆光線」「闘牛士」で地位を確立、ロック御三家と呼ばれアイドル的人気を博した。

といっても昭和56年生まれの僕は当時を知らない。僕が Char を知ったのは小学校の１年生くらいだったと思う。父がロック狂いで洋楽・邦楽も含めて大量にレコードを所有して家で聴いていた。大学時代は福岡の『照和』で甲斐バンドと一緒にライヴもやっていた人だったのでガチガチの音楽好きだった。

たまたま父の部屋で聴いたアルバム『THRILL』。

「かっこいいね。誰？」
「おう。Char たい。」
「ちゃー？ 日本の人？」
「バリバリの日本人よ（笑）」

ライブのビデオが１本あったので見せてもらい衝撃が走った。

ギター上手い‼ カッコいい‼

家にあった３枚のLPを聴きまくり、CDショップで父にお願いして他のアルバムも買って貰うほどハマった。お年玉を貯めて中古のムスタングを買って練習するほどだった。ギターを弾けばわかる Char の技術とセンス、練習しながら指が届かず出来ない自分に癇癪を起す小学校時代だった。

入口が Char のLPだった事と父がEPを持っていなかった事もあり、初期のヒット曲を聴くと違和感が凄く、歌詞が日本語だとメロディーにも違いを感じて、私は困惑していた。

天野滋・阿久悠の作詞に Char が時代にあったテイストで歌謡曲を作っていた事を知ったのはずっと後の事だ。時代に合った曲を書きヒットさせるというのはやっぱり Char のセンスだろう。

やりたいことはアルバムでやる‼
そこもカッコいい。

僕は歌謡曲BARで店長兼DJをしているので「気絶するほど悩ましい」「逆光線」「闘牛士」を流す事がある。シングル曲は女性のお客様にも好評で「懐かしい‼ Char カッコよかったのよねー」とビジュアルも含めて好きだったという想い出を語ってくれる。

だが、「THRILL」を流すとピンと来てない御様子。悲しい気持ちになったりする。

最近では20代・30代のお客様も増えているのできっと僕と同じように衝撃を受けてくれる人がいるはずだ。Char の素晴らしさを伝える為に「THRILL」を流し続けたい。

余談ですが…

2000年、僕が20歳の頃、Char の息子 JESSE のバンド RIZE が流行した。今なら語れると思い、友人に父である Char を熱く語った。その時、友人達の薄いリアクションに傷ついたのは忘れえぬ想い出。

2018.04.19