2017年 2月2日

クイーンのフロントマンは誰がいい?「愛にすべてを」聴き比べ!

46
3
 
 この日何の日? 
クイーン+アダム・ランバートが「ザ・レイト・レイト・ショー」に出演した日
この時あなたは
0歳
無料登録/ログインすると、この時あなたが何歳だったかを表示させる機能がお使いいただけます
▶ アーティスト一覧

 
 2017年のコラム 
POPEYE3月号の特集「二十歳のとき、何をしていたか?」に答えてみた

YMO だけじゃない! 日本音楽史上最強、80年代の音を作った松武秀樹

阿佐ヶ谷のリッキー「トゥ・マッチ・トゥ・ヤング」が僕をオトナにした

坂本龍一がデヴィッド・ボウイ展で弾いた「戦場のメリークリスマス」謎の1曲

ポール・マッカートニーと岡村靖幸、2日連続の I wanna be your man ♪

ムッシュとユーミンのただならぬ関係、中央フリーウェイで楽しいバス旅行

もっとみる≫



photo:Billboard  

アメリカン・アイドルで準優勝、アダム・ランバートの卓越した歌唱力


さて、『ザ・レイト・レイト・ショー』から紹介したい2つ目のネタは「フロントマン・バトル」だ。なんと番組ホストのジェームズ・コーデンが、クイーンのリードボーカルの座を巡って、無謀にもアダム・ランバートと歌唱力対決を繰り広げたのである。

アダム・ランバートは、2009年、FOXテレビで放送されていたオーディション番組『アメリカン・アイドル』で準優勝したことで一躍有名になった。

そして、そのファイナルにゲスト出演していたブライアン・メイとロジャー・テイラーがアダムの歌に惚れ込み、その場でクイーンへの参画を打診したと言われている。彼らはそこで「伝説のチャンピオン(We Are The Champions)」を一緒に演っているが、今その映像を観ても、優勝したクリス・アレンよりアダムの方がシンガーとしては明らかに上だと思う。

クイーン+アダム・ランバート、昔からのファンの複雑な思い


いずれにしても、こうしてアダムはクイーンのツアーに帯同することになったのだが、それに納得がいかなかったのがジェームズ・コーデンである。クイーンのリードボーカルは英国人であるべきだと考える彼は、番組の冒頭で観客に向かってこう言っている。

In my head growing up I thought that I would always make a great frontman for Queen.

これらはもちろん番組上の演出に決まっているが、とは言え、アダムがクイーンに参画することについて、昔からのファンの中には複雑な思いがあったのではないかと推察する。

それ以前に僕は、1991年にフレディ・マーキュリーが亡くなった時に、てっきりクイーンは解散するものだと思っていた。そもそも、フレディの特異な存在感とソングライターとしての才能がなければ、彼らはこんなビッグなバンドにはなれなかっただろうし、「レッド・ツェッペリンの二番煎じ」で終わっていた可能性も高いからだ。

聴き比べ! フレディ・マーキュリー、ジョージ・マイケル、アダム・ランバート


話を番組に戻すと、アダムとジェームズによる歌唱バトルは、ブライアンとロジャーも加わって「ウィ・ウィル・ロック・ユー」、「ドント・ストップ・ミー・ナウ」、「愛という名の欲望(Crazy Little Thing Called Love)」と続いた。

だが、アダムが「地獄へ道づれ(Another One Bites The Dust)」で観客を圧倒させると、ジェームズは負けを認めたのだった。

最後に、2人は「愛にすべてを(Somebody To Love)」のデュエットでフィナーレを飾った。この曲はフレディが比較的初期に作った非常に美しい曲で、彼らしさ満載なだけに、他の人が歌うのは難しいんじゃないかと思う。

そこで皆さんには、フレディのオリジナル版、彼が亡くなった翌年の追悼コンサートでジョージ・マイケルが歌ったバージョン、最近のアダムのバージョンを聴き比べて、誰がフレディの後継者として相応しいか考えてもらいたい。


Song Data
■Somebody to Love / Queen
■作詞・作曲:Freddie Mercury
■プロデュース:Queen
■発売:1976年11月12日


2017.06.27
46
  YouTube / Queen Official 


  YouTube / Queen Official 


  YouTube / The Late Late Show with James Corden 
 

Information
あなた
Re:mindボタンをクリックするとあなたのボイス(コメント)がサイト内でシェアされマイ年表に保存されます。


おすすめのボイス≫
1965年生まれ
Asapie
このビデオ、すごく面白いですね。紹介どうもありがとうございました!
Frontman Battleっていうのはこの番組の企画名ですが、バンドの楽曲をこういうフレームで常に現代に問うていくっていうのはビートルズもツェッペリンもできてないQueenだけの偉業。オリジナル曲の解釈を常にリアルタイムに熱いテーマとしてその時代時代のミュージシャンに提起できる曲=クラシックとするなら、Queenはその道に着実に向かってますね。ロジャーのドラムもまだまだイケてます!
2017/06/29 22:44
2
返信
1965年生まれ
中川 肇
この番組の肝は正にそこで、あくまで‟現在”がテーマになっているのがいいですね。それもこれもQueenが現存するバンドだからだし、元々Led Zeppelinほどアルバム・オリエンテッドではなく、数多くのシングルヒットを抱えている点でもTV向きなのだと思います。Queen以外でこの企画が成立しそうなバンドはなかなか思い当たらないですね :)
2017/06/30 10:00
0
1965年生まれ
中川 肇
Roger Taylorのドラムは悪くはないんだけど、We Will Rock Youでモタってるのが気になる :(
2017/06/30 10:01
0
1965年生まれ
潮田 一成
最初から最後まで固定メンバーで通したバンドは、偉大なバンドが多いような気がします。その典型が(厳密には違うけど)ビートルズとZepじゃないかな?
個人的にはQueenもフレディの死とともに終わって欲しかった、唯一、フレディの代わりに相応しいと思ったのが、追悼の時のジョージマイケルだった。このSomebody to loveは圧巻ですね。比べるとアダムなんチャラなんて、足元にも及びませんね。ジェームズ コーディさんは、笑えて良いですけど。
と言う訳で、ジョージマイケルさんに一票。
2017/06/27 12:13
3
返信
1965年生まれ
中川 肇
Freddie追悼コンサートを思い起こすと、確かにGeorge Michaelの一人勝ちだったような気がします。彼がソングライターとしてだけでなく、ボーカリストとしても超一流だったことを忘れちゃいけませんね :)
2017/06/27 15:00
1
1965年生まれ
中川 肇
バンドメンバーの流動性についても、その通り!!! もちろん誰か亡くなったり病気になったりしたら仕方ないけど、マネジメントサイドが勝手にメンバーを替えたり、メンバー間の喧嘩・分裂が絶えないバンドは格が落ちます :(
2017/06/27 15:02
1
1965年生まれ
中川 肇
最近のAdam Lambertのバージョンです。 
https://www.youtube.com/watch?v=cHTalNt_TAw
2017/06/27 09:04
0
返信


カタリベ
1965年生まれ
中川肇
コラムリスト≫
121
1
9
9
1
七夕の夜に思い出す、シンプリー・レッドの「スターズ」と屋敷豪太
カタリベ / 中川 肇
61
2
0
1
8
レジェンド登場、ポール・マッカートニーが「カープール・カラオケ」に出演!
カタリベ / 中川 肇
14
1
9
8
9
祝福された二つの時代、裸の銃を持つ男とピーター・ヌーン
カタリベ /  白石・しゅーげ
25
1
9
8
9
ストーン・ローゼズがやってくる、片思いのBGMは「石と薔薇」
カタリベ / 浅井 克俊
31
1
9
8
6
コントロール、ジャネット・ジャクソンを自立させたジャム&ルイスの貢献
カタリベ / 中川 肇
34
1
9
8
5
マイケルもビックリ!モーフィングを世界に知らしめたゴドレイ&クレーム
カタリベ / DR.ENO