1997年 8月6日

GLAY「HOWEVER」元ネタは小室哲哉がプロデュースした安室奈美恵の “アノ曲” だった!

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連載【90年代デビューアーティスト ヒット曲列伝】vol.16
HOWEVER / GLAY

▶︎ 作詞:TAKURO
▶︎ 作曲:TAKURO
▶︎ 編曲:GLAY / 佐久間正英
▶︎ 発売:1997年8月6日
▶︎ 売上枚数:134.2万枚

1990〜1999年の10年間にデビューし、ヒットを生み出したアーティストの楽曲を当時の時代背景や、ムーブメントとなった事象を深掘りしながら紹介していく連載の第16弾。今回は、GLAY「HOWEVER」を紹介します。

きっかけは、安室奈美恵「CAN YOU CELEBRATE?」の衝撃


GLAYは、前年の1996年にリリースしたシングル「グロリアス」が59万枚のヒットを記録し、続く「BELOVED」「a Boy~ずっと忘れない〜」がシングルチャートTOP3にランクイン。97年5月リリースの「口唇」で、初のシングルチャート1位を獲得と、日本の音楽シーンのド真ん中で旋風を巻き起こしていました。

追い風が吹く中、次のシングルの構想を練っていたリーダーTAKUROは、チャートのライバルとして上位に君臨していた小室哲哉がプロデュースした、安室奈美恵の「CAN YOU CELEBRATE?」を聴き、衝撃を受けます。
イントロからすぐにサビのような、いわゆる、つかみのフレーズが来る構成、これはスゴイ!こんな曲をGLAYでも作ってみたい。その強い想いから曲を書き上げるのですが、普段はメロディを先に完成させ、あとで詞をつけるスタイルで曲を作っていたTAKUROが、この曲は、初めて同じタイミングで歌詞も完成させていたことに、他のメンバーはとても驚いたそうです。

タイトルが「FOREVER」ではなく「HOWEVER」には理由がある


リリース後、雑誌『月刊カドカワ』のインタビューでTAKUROは、この曲に関してこう話しています。

サビのフレーズで 「♪絶え間なく注ぐ愛の名を 永遠と呼ぶことが出来たなら」と、「永遠」と歌っているのだから、この曲のタイトルは「FOREVER」の方がしっくりくるのかもしれない。でも例えば、「卒業」っていう映画を思い出してもらいたいんだけど、映画のラスト、主人公はウェディングドレス姿の彼女を教会からさらってバスに乗る。映画はそこで終わるけど、実際はそうはいかないでしょ。その後、一体どうするのか。というところも人生には含まれてくるよね。そういう思いを表現したかったから “だが、しかし” って意味のこの言葉をタイトルにしたんです。



「HOWEVER」が誕生するきっかけとなった、安室奈美恵の「CAN YOU CELEBRATE?」のサビにも “永遠” が登場します。そのフレーズは
「♪永遠っていう言葉なんて 知らなかったよね」。 “永遠っていう” という、言い回しの自由さに気づいたことも、“愛” にリアリティを加え、愛する人への想いを情感たっぷりに歌った感勤的なバラードに、唯一無二のスパイスを加えることになったのではないでしょうか。

“愛” にリアリティが加わった歌詞を、ストリングスやオルガンを加えたハネるリズムのサウンドアレンジで彩った「HOWEVER」は、1997年8月6日に、12枚目のシングルとしてリリース。シングルチャート初登場1位を獲得。そこからTOP20に35週ランクインし続けるロングヒットを続け、売上枚数134万枚、GLAYのシングル初のミリオンヒットを記録します。



デビュー30周年を迎えた、2024年のGLAYが持ち続ける想い


ボーカルのTERUは、2023年にBAYFMの企画で実施した、ポルノグラフィティの新藤晴一との対談インタビュー(BAYFM 番組コラボ 第3弾 TERU ME NIGHT GLAY × カフェイン 11)の中で、GLAYというバンドを、こう話しています。

メンバーがやりたいことを一切否定しないということが、モチベーションにつながっているのかもしれない。誰か1人でもそれをやりたいなら、全員で力を合わせてとにかくやってみる。たとえうまくいかないことがあっても、現状を楽しむことができるのが、GLAYのいいところ。だが、しかし、ずっと聴き続けてくれているファンをがっかりされたくないという思いは持ち続ける。そこには、まだまだやれることに可能性があると思うよ。



ハッピーエンドで終わらない美しいラブソングも肯定し、己の力に変えていく。2024年に、デビュー30周年を迎えたGLAYは、これからもあなたの心の窓に、柔らかな風を吹かせ、音楽活動を続けて行くのです。

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2024.07.09
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カタリベ
1979年生まれ
藤田太郎
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