テンポ感を半減させた独特のリズム、ハーフタイム・シャッフルの「Keep on Dancin'」や、楽曲に新たなハーモニーを与えるリハーモナイゼーションを活かした「FOREVER」の編曲を担当したWANDSの大島康祐は、R&B系の名プロデューサーをたとえ、池森は “日本のチャッキー・ブッカーだと思っている” と語るほどにR&Bのフィーリングが溢れるサウンドセンスを持っており、最先端のリズムやジャズのセオリーを取り入れたサウンドアプローチを行った。パーカッションとハイハットを組み合わせてグルーヴを生み出す様子に、山根は「自分には思い浮かばない衝撃的なアレンジでした」と語っている。
なお本アルバムより、ドラムスは宇津本直紀に交代している。ほか、青木智仁(ベース)、DIMENSIONの小野塚晃(ピアノ)、勝田かず樹(サックス)などが参加。コーラスには、大黒摩季、ZYYGの栗林誠一郎、FEEL SO BADの川島だりあ、TWINZERの生沢佑一と、ビーイング勢が担当。結果的に、プロデューサーが目指したポップでキャッチーな側面と、池森と山根が好んでいたソウル / R&Bの影響が絶妙に同居したアルバムとなり、160万枚を越える大ヒットを記録。ファーストシングルとファーストアルバムが共にミリオンヒットを記録したのは、当時オリコン史上初のことだった。