1994年 2月21日

【ミリオンヒッツ1994】藤谷美和子・大内義昭「愛が生まれた日」平成一のデュエットソング

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リレー連載【ミリオンヒッツ1994】vol.5
愛が生まれた日 / 藤谷美和子・大内義昭
作詞:秋元康
作曲:羽場仁志
編曲:萩田光雄
発売:1994年2月21日
売上枚数:132.7万枚

カラオケで歌われる男女デュオの定番曲「愛が生まれた日」


「カラオケで歌う男女デュオの曲といえば?」その問いに対する答えは世代によって異なることだろう。一概に分けきれないまでも、60代以上なら「銀座の恋の物語」や「いつでも夢を」、50代なら「カナダからの手紙」や「ふたりの愛ランド」、40代なら「ロンリーチャップリン」、そして断然聴こえてくるのが「愛が生まれた日」である。ここまで挙げた中では唯一平成になってから世に放たれたナンバー。とはいえ1994年リリースなので、発売から今年で30年にもなる。

藤谷美和子と大内義昭のデュエット。藤谷が主演した日本テレビ系のドラマ『そのうち結婚する君へ』の挿入歌で、女優のキャリアが長い藤谷だったが、歌手としてはこれがデビューシングルとなった。作曲は羽場仁志、作詞はドラマの企画と原作を手がけた秋元康によるもの。なお、池田聡が歌った主題歌「思い出さない夜はないだろう」も秋元の作詞だった。

2月のリリースから5ヶ月後の7月にミリオンセラーを達成するロングセラーとなり、数々の音楽賞を受賞している。『第36回日本レコード大賞』の優秀作品賞をはじめ、『第27回全日本有線放送大賞』ではグランプリと最優秀新人賞をダブル受賞。『第9回日本ゴールドディスク大賞』でもやはりグランプリとニュー・アーティスト賞に輝いた。大晦日には『第45回NHK紅白歌合戦』に紅組から出場してこの年の締めくくりとした。

大内義昭、作曲家としての代表作は「HOLD ON ME」


音楽プロデューサーとして活躍した大内義昭は福岡県北九州市出身。1980年代から音楽活動を始めて自ら歌うほか、他アーティストへ楽曲も提供。DU-PLEXというバンドのメンバー、大内一記として1984年にデビュー。翌1985 年には、日本でも売り出されたイギリスのバンド、G.I.オレンジの「サイキック・マジック」をカバーした。

作曲家としての代表作に、1987年に小比類巻かほるに提供してヒットした「HOLD ON ME」がある。その他にも、薬師丸ひろ子や中森明菜、光GENJIら、多くのアーティストの曲を手がける一方で、藤谷美和子とのデュエット「愛が生まれた日」が大ヒットして歌手としての代表作となったのだった。その後は北九州に帰郷してラジオのパーソナリティーなど地元を拠点に活動していたが、惜しくも2015年に55歳の若さで亡くなっている。



数えるほどしか顔を合わせる機会がないというデュエット曲の常


藤谷は大内氏を偲ぶ談話の中で、「当時からなかなかお目にかかる機会はなかった」とコメントしているが、これはデュエット曲の常。レコード音源を聴いているとつい、2人がいつも一緒に歌っているものと思えてしまうが、たいていはレコーディングの時と、あとは数えるほどしか顔を合わせる機会がないというのがほとんどである。かの「いつでも夢を」は共に人気スターだった橋幸夫と吉永小百合のスケジュールが合わず、レコーディングさえも別々だったというのは有名な話。初めて顔を合わせたのはレコード大賞を受賞した時だったらしい。

「愛が生まれた日」はしばらくデュエットソングのヒットが途絶えていたことに着目した秋元が、新たなスタンダードとするべく意図して作られたそうで、その目論見を見事に成功させたことになる。

当初、藤谷のデュエット相手には、ロックバンド「Justy-Nasty」のボーカル、藤崎賢一が予定されていたが諸事情にて叶わず、大内に役目が回ってきた経緯があるという。大内はあまり気が進まなかったが、藤谷に会えるならという理由で引き受けた結果、予想外のヒットとなった。もしも最初から大内に決まっていたら、作曲も大内自身によるものになったかもしれない。ともあれ30年もの間愛され続けてきた「愛が生まれた日」は、間違いなく平成ナンバーワンのデュエットソングなのだ。

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2024.03.03
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カタリベ
1965年生まれ
鈴木啓之
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