80年代活躍したR&B/ソウルのアーティスト、マイケル・ジャクソンやホィットニー・ヒューストンなどは本当に大ヒットしたのでよく耳にしました。しかしながらラジオやTVなどで頻繁に流れるので「アルバムまで買わなくていいや」と、当時アルバムを買って聴くということはありませんでした。
80年代にこのジャンルで初めてアルバムを買ったのは、アニタ・ベイカーのアルバム『ラプチュア』。シングルの「スウィート・ラヴ」に一目ぼれならぬ一耳ぼれしたのです。
なんとなくけだるそうなんだけど耳にまとわりつくようなヴォーカルの歌い出し。そして一気にパワフルに花火が打ちあがるようなサビ。
ドラマチックなメロディー展開なんだけど暑苦しくない、ライトなアレンジ。でも軽く聞き流せないアニタ・ベイカーの力強いヴォーカル。というふうに私にとっては初めて味わう感覚。そして気が付けば何度も聴きたくなるという不思議な中毒状態に。
アーバンとかメロウとかクワイエット・ストームなどという形容を知らなかった当時どう表現していいかわかりませんでしたが、とにかくアルバムを買いに走ったことは覚えてます。
アルバム『ラプチュア』は、魅力溢れる楽曲満載のいい作品で、瞬く間に愛聴盤となりました(私にとって「スウィート・ラヴ」を超える楽曲はありませんでしたが)。
チャートはシングル8位、アルバム11位止まりでしたが、グラミーは見事に2部門受賞しています。
ただ残念なのは、同じようなジャンルでこのアルバムのような雰囲気を持つ作品がなかなか見つからなかったことと、アニタ・ベイカーが寡作なことです(『ラプチュア』のあと3枚出した後、次作まで10年のブランクがありました)。
ですので、彼女が在籍していたグループ、チャプター8のアニタ不在時のアルバムまで購入することに(でもこの『フォーエヴァー』というアルバム、かなりいいんですよ)。
そんな「スウィート・ラヴ」、今聴いても全く色褪せることなく輝き続ける名曲です。哀愁漂うイントロがどこかで不意に流れてきたら、「あー、たまらん!」とか言って、腰砕けてガクッとなるの私だけではないはず!
2017.05.01
vimeo / Berussa
YouTube / FanofGod4ever
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