1982年4月18日。この日が何の日か、皆さんは御存知ですか?
「角川・東映大型女優一般募集」オーディションで渡辺典子が優勝し、原田知世が特別賞を受け、角川三人娘が出揃った日なのです。渡辺典子さんは、この時のことをデビュー作「伊賀忍法帖」(1982年)のパンフレットの中で次のように語っています。
〜 名前を呼ばれ、薬師丸ひろ子さんから花束を頂き、カメラのフラッシュを浴び、何が何だかわからないうちに時間が過ぎていった 〜 この時の渡辺典子はシンデレラそのもの。しかし、彼女の苦労の物語はここから始まるのです。
映画では、清楚な女忍者・篝火。魔性の女・鬼火。気品のあるお姫様・右京太夫の三役を演じなければならない。デビュー作から1人3役を演じる女優がそれまで何人いたでしょう。そんな17歳の少女に「色気が足りない」と無理とも思える要求をする斉藤光正監督。その怒声を浴び、ゲンコツさえも飛んできたという撮影現場。そんな厳しい環境が少女を変えていくのです。
続く第2作、映画「積木くずし」(1983年)では、母親に向かって金欲しさのあまり暴力を振るう娘、まるで悪魔が憑りついているかような不良少女を演じてみせました。「糞ババアッ!銭出せよぉッ!」その狂気をまとった眼光と迫力ある演技に正直、恐怖さえ感じました。テレビで同じ役を演じた高部知子の迫力を遥かに凌ぐ本物と見紛うヤンキーを見事に演じ切ったのです。
〜 好きな女優は夏目雅子さん。「鬼龍院花子の生涯」を見てからファンになりました。憧れは佐久間良子さん、なれたらいいなと思います 〜(「積木くずし」パンフレットより)
驚きました。彼女はこの時、夏目雅子さんが「鬼龍院花子の生涯」(1982年)で啖呵を切るシーンなどを意識して演技プランを立てていたのかもしれません。すごい。デビューからたったの一年。短い時間で人はこんなにも成長することが出来る。薬師丸ひろこや原田知世のように天性の魅力を備えたアイドルではなく、角川春樹事務所の中にあって、常に「女優」というプロフェッショナルを意識して育てられた… それが三人娘の次女・渡辺典子だったのです。
そしてついに彼女は「晴れときどき殺人」(1984年)で単独主演を勝ち取ります。本人にとって、主演映画の主題歌をヒットさせることが出来たときの喜びはどれだけ大きかったことでしょう。ようやく三人が同じ土俵に立てたという感慨のせいか、ベストテン番組に出演した時の彼女は晴れやかな表情を見せ、高揚する歌声に喜びを滲ませていました。三人娘の中で最も努力する姿を見せてくれた典子ちゃん。多くの経験を重ねて成長していく姿を現在進行形で見ていて、何だかとても共感することが多かったように思います。
晴れときどき殺人(キルミー) / 渡辺典子
作詞:阿木燿子
作曲:宇崎竜童
発売日:1984年(昭和59年)4月21日
追記:
角川映画祭(2016年)はバラエティに富んで素晴らしい企画でした。来年は角川3人娘映画祭を是非!!!
2016.11.11
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