10月21日

東京五輪に向け生まれ変わる街、消えゆく風景と井上陽水のTokyo

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photo:OKMusic  

桜が咲き始めた頃、浅草橋の船宿から屋形船に乗り隅田川へと乗り出した。餌を求めて来るカモメたちと戯れ、友と酒を飲み語らう。そして、粋な和服姿の女性たち。まだ花が少ないせいなのだろう。隅田公園の三分咲きの桜を眺める間もなく、船はまるで江戸っ子がせっつくようにエンジンの回転を上げ、お台場に向かって走り出した。

街は急に海へと広がってる お魚と未来都市 波と遊ぶクルーザー ♪

少し揺れ出した船内で思わず井上陽水さんの「Tokyo」を口ずさむ。広大な豊洲市場の外景を捉えると、私は時代の移り変わりを肌で感じてちょっとばかりナーバスな気分になった。水上から望む新市場の姿は昔映画で観た未来都市のように見える。何と言えばいいのか、そう今見ている風景に全く現実感が感じられないのである。

最近、都内では新しいビルが建ち、表通りからはなかなか昔の風景を思い出すことができなくなった。私の住む町も同様だ。渋谷の東急プラザが閉店し、渋谷東急の工事も進展して街の風景は大きく変わりつつある。

表参道で長らく営業していたシェーキーズや神宮前交差点にあったロッテリアも今はもうない。原宿に来た少年少女にとって、この二つの店が無くなったことは、たぶん、帝釈天の参道から「とらや」が消えるのと変わらない出来事。必ず入ったことがある。なけなしのお小遣いで遊びに来てお腹を満たしてくれた… そんな記憶を持っている人も多いと思う。町名が無くなっても今尚 原宿と呼ばれるように、想い出の場所は自分の記憶の中だけに仕舞い込まなければならなくなった。

陽水さんの「Tokyo」は、そんな私の心を見透かしているかのようにそっと優しくなだめてくれる。まだまだ街は人を惹きつける。夢と憧れが詰まっている。1964年の東京五輪。1980年代のバブル景気。底抜けに明るかった東京が帰ってくる。そんな幻想を頭に思い浮かべているが、果たしてそんな未来が本当にやってくるのだろうか?


Tokyo / 井上陽水
作詞:井上陽水
作曲:井上陽水・平井夏美
編曲:神保正明
発売:1990年(平成2年)10月21日

2016.05.22
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  YouTube / rikito KANATA
 

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1966年生まれ
鎌倉屋 武士
雨で桜散る。昨年の花見、屋形船に乗った時にふと感じたことを書いた。まさか豊洲があのようなことになるとは思いもしていなかったが小さな不安は的中した。五輪が開催される未来に辿り着けるのか、時の動きは実に激しい。
2017/04/17 20:37
0
返信
1965年生まれ
トシちゃん25歳
きんどーさん、まさか豊洲市場がこんなことになるとはね~。はー、すっぽん!すっぽん!
2016/09/08 12:36
0
返信
1965年生まれ
高野 悠
もちろん、かなりの経済効果があると思いますよ。それが誰にどう分配されるのかって仕組みの問題じゃないですかね。お金持ってる人は持ってますよ。
2016/08/31 15:27
2
返信
1966年生まれ
鎌倉屋 武士
幻想ですね~(笑)全く先が見えません。豊洲市場の汚染問題とか問題続出ですし、
ポジティブシンキンで、せめてもの抵抗であります(^_^;)
五輪の経済効果って実際どんなものなのか、ちょっと気になってます!
2016/08/30 10:11
0
返信
1965年生まれ
高野 悠
>1980年代のバブル景気。底抜けに明るかった東京が帰ってくる。そんな幻想を頭に思い浮かべているが、

ってそんなのあるわけない(笑)
2016/08/29 20:25
0
返信
カタリベ
1966年生まれ
鎌倉屋 武士
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