中山美穂をアイドルではなく、素晴らしい愛の表現者として認知度を高めたのは、間違いなくこの「You're My Only Shinin' Star」(1986年)だろう。作詞・作曲プロデュースは角松敏生。初のオリコンチャート1位を獲得し大ヒットしたが、ミポリンのこの歌に対する喜びポイントは、そこではなかったはず。多くのリスナーが、この曲を歌う彼女から “こんな大人の純粋な愛を歌いたかった” という嬉しさと誇りを感じたことだろう。角松敏生もインタビューでこう語っている。
ちなみに、ミポリンが自身の歌のなかで大好きな曲を聞かれたとき、この「You're My Only Shinin' Star」と、同じく角松が作詞・作曲したアルバム曲「花瓶」(1988年)を挙げていた。私はこの曲を聴くたびに、中山美穂という歌手は、どっぷりと重い片恋を表現できる類まれなる歌姫だと痛感する。
1988年のアルバム『Mind Game』に収録されている「Long Distance To The Heaven」は、彼女が亡くなった親友にあてて書いた曲だそうだが、今となってはミポリンへの想いにスライドして聴いてしまう。クリスマスが近づくと思わず電話がしたくなるような、恋人のようで、憧れのようで、親友のようでもあった中山美穂。彼女が歌うバラードの中にいる、ちょっぴり泣き虫で共感力強めの主人公は、この先も聴く人のそばにずっといる。
力強いエールを感じるクリスマスプレゼントのような曲
未来へのプレゼント / 1996年
最後となる5曲目には「未来へのプレゼント」を置いておきたい。この曲は岡本真夜とのコラボレーションによる作品で、名義は中山美穂 with MAYO。岡本真夜らしい和やかでふんわり丸みのあるメロディーに乗って、ミポリンの力強いエールを感じる、まさにクリスマスプレゼントのような1曲だ。