1981年3月21日にリリースされた大滝詠一さんのアルバム『A LONG VACATION』は、関西の大学生の間でも超話題となっていました。
中でも多くの男子がはまっていたの「恋するカレン」。基本的に女性にフラれて、悔し紛れのセリフを残すような曲ですが、何となく明るい曲調と、分厚い音の印象で、強烈なインパクトでした。この曲に、すっかりはまっていた友人のツボ君は、大学の学食で、この曲が流れるたびに、「ええ曲やぁ〜」と、目を閉じておりました。何か切ない思い出があったのでしょうか(笑)。
ところで、皆さんは、『茶をしばく』という言葉をご存じですか? 関西の方なら多くの人が耳にした経験があるはずです。試しにウェブで検索してみてください。「関西方面の独特の表現」として紹介されています。しかし、その由来や発祥については、「いつの間にか流行っていた」としか記述されていません。実はそれは当然のことなのです。1982年6月に生まれた言葉であり、それまでは存在していなかったのですから。
なんで、こんなことを書くかというと、この『茶をしばく』という言葉を生み出したのは、私とツボ君だからなのです。「嘘だ―っ」と言う人も多いかもしれませんが、これ、100%ホントの話。現在でも、たまにツボ君と話しますが、私たち自身が驚いているような次第であり、言葉の伝播力というのは、おそろしいなぁと、つくづく感じるのであります。
私は1982年の春に、関東から京都へ行ったもので、関西の言葉には耳慣れておりませんでした。たとえば、「なおす」という言葉。あるとき先輩から「〇〇をなおしておけ」と指示されました。このとき、「どこか壊れているんか?」と思ってチェックしていると、先輩から笑われ、「元にあった場所に戻すこと」だと指摘されました。
(第2回に続く)
恋するカレン / 大滝詠一
作詞:松本隆
作曲:大瀧詠一
編曲:多羅尾伴内
1981年(昭和56年)6月21日
2016.03.08
YouTube / kame3ch 2
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