9月

夏はネオアコ!イケメンを超越した「アズテック・カメラ」は爽やかパンク?

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アズテック・カメラのセカンドアルバム「ナイフ」がUKでリリースされた月
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photo:EIL.COM  

イメージでいえばちょっとダークなUKニューウェイヴが大好きだった高校時代。今考えると高校時代は男子校で帰宅部だったから、家で暗いものばかり聴いて自閉気味だったんだなと顧みたりします(言うほど暗くないんですが)。ですので高校時代は夏にぴったりの爽やかなものを聴いた思い出があまりありません。どちらかと言えばU2やエコー&ザ・バニーメンなどの何となく冬を連想させるようなものが多かったかなと。それでも色々頭を巡らせていると思い出しました。UKニューウェイヴの中にもネオアコ(ネオ・アコースティック)という爽やかなムーヴメントがあったことを。

このムーヴメントの中心にいたのがオレンジ・ジュースやペイル・ファウンテンズ、エヴリシング・バット・ザ・ガールといったグループ。中でも日本で人気があったのがアズテック・カメラでした。イケメンをさらに超越した美青年とも言うべきロディ・フレイムが中心となったグループです。

私が最初に聴いたのがセカンド・アルバム「ナイフ」。ファースト・シングル「オール・アイ・ニード・イズ・エブリシング」の完成度に魅かれアルバムを購入するに至ったのですが、アルバムの1曲目「スティル・オン・ファイア」にとにかくやられました。今でも「この世で最も清涼感のあるギター・イントロ」のひとつではないかと思ってます。今すぐビーサン履いて海に走り出したくなるようなイントロとキャッチ-なメロディ! これぞネオアコと言えるアコギやエレアコのカッティングにあふれた、とにかくポップなこのアルバムを非常に愛聴することになりました。

そこでちょっとした疑問が浮かびます。パンクなどを源流として実験的精神を基調としながら、インディー精神にも溢れたUKニュー・ウェイヴのなかにあってこれはポップすぎやしないかと。文献もまだ少なかった当時、音楽誌などでその答えを探しましたが、なかなか見つかりません。しかしアズテック・カメラの来日公演にてその答えが見つかりました。

彼らはジョークのひとつとしてだったのかシングルのB面でヴァン・ヘイレンの「ジャンプ」のアコースティック・カヴァーをやってました。来日公演でもそれは披露され、会場にも笑みが漏れ、暖かくその演奏を見つめていたんですが、演奏は後半ヒートアップ、ロディはギターをぶっ壊しにかかる暴挙に! 客席にいたネオアコ女子達の顔も蒼白気味。それでも私は「このぶっ飛びぶりがまさにニュー・ウェイヴだ」と自分なりの答えを見つけ大いに納得、大満足しました。

その後アズテック・カメラのソウルの要素を入れるなど音楽性は広がり、ファースト、セカンドで見られた「ネオアコ直球!」のようなサウンドはなくなりましたが、音楽的成長は遂げたという言い方はできるでしょう。それでも夏になったらこの「ナイフ」は聴きたいアルバムのひとつです。

2016.07.20
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カタリベ
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