ご存じのように、このサイトは、「明るく、楽しくHappy! Happy!! Happy!!!」というサイトなのですが、今日だけは、少し落ち込んだ気分で書かせてください。先日、かつての上司が亡くなりました。80歳を目前にしたご逝去です。
80年代後半、バブルの香りがプンプンする時期、私は社会人になりました。その最初の上司がGさん(当時部長)です。新入社員の私は、毎日部長席の前に座り、広告、メディアなどについてレクチャーを受けました。いわば個人レッスンです。
その後、多少、私が成長すると、どんどん担務を割り振ってもらい、わずかな期間で大きな役割を持たせてくれました。部下を信頼してくださったのでしょう。一人でも取引先におじゃまし、交渉、企画などを遂行するようになった私は、かなり奔放にやらせてもらいました。もちろん、締めなきゃいけないところは、キチンとしていたとは思います。時折、「小山、そんなやりかたで大丈夫かぁ」などといって様子を見ていたのだと思いますが、私には笑顔が多かったと思います。
酒があまり強くないG部長でしたが、頻繁に飲みに連れて行っていただきました。それも同じ会社の人が来ない、G部長だけの店。「会社のやつを連れて来なければ、このボトルを飲んでいい」。この一言で、「信頼されている」と感じた私は、精一杯、貢献したいと思ったものです。
G部長の十八番は、「みちのくひとり旅」。東北出身らしく、さらには生真面目(そこが好きでした)な性格から繰り出す唸り声は、まさに「ド演歌」。しかも声が通る。
数年後、ある新入社員のことを問われます。
G「あいつは、酒飲めるのか?」。
私「いやぁ~、あまり飲めないと思いますよ。水割り5~6杯ってところですかね」
G「ばか、お前、それは飲めるって言うんだ」
忘れられない会話でした。
慎んでご冥福をお祈りします。
みちのくひとり旅 / 山本譲二
作詞:市場馨
作曲:三島大輔
編曲:斉藤恒夫
発売:1980年8月5日
2016.05.06
YouTube / 820marika
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