2003年 2月23日

圧巻のパフォーマンス「Live EPIC 25」TM NETWORK、渡辺美里、佐野元春らが夢の競演!

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音楽イベント「Live EPIC 25」開催日(国立代々木競技場第一体育館)
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レーベル創立25周年を記念して、歴代アーティストが集結した「Live EPIC 25」


80年代に邦楽の彩りを完全に変えて、シーンを牽引してきたEPICソニー。2003年には、レーベル創立25周年を記念して、歴代アーティストが集結。『Live EPIC 25』なる一大イベントが大阪城ホール、国立代々木競技場第一体育館での計3公演が開催された。そして、今年は創立45周年。これを記念してこの『Live EPIC 25』が創立記念日にあたる8月21日に全国19か所23館の劇場にて一夜限りで限定上映される。そして、この映像は、9月22日に映像・音声のリマスタリングを施した2枚組のBlu-rayでリリースされる。

登場するEPICアーティストは全13組。3時間30分を超える熱演だ。この80年代の邦楽シーンを総括するようなライブを語るのであれば、まずEPICソニーのファウンダーである丸山茂雄氏について触れなくてはならない。

EPICアーティストと苦楽を共にした “現場の丸さん”


1978年に丸山がEPICソニーを設立した時、選んだカードはロックだった。以前、氏にインタビューした時、こんなことを語ってくれた。「バンドは長期戦を覚悟でやっていくというスタンスが80年代のエピックを作った」と。

ロックと向き合うにあたり、丸山は、一時的に宣伝費を投入してヒットを狙うのではなく、ライブ活動を主軸にツアーを重ね、実力をつけることにより動員を増やし、それがやがてレコードセールスに繋がるという考えを持った。

つまりロックバンドは一朝一夕で出来上がるものではないと。長期戦を見据え、行動を共にし、その結果、やがて新たな道標を作る―― それが考えであるが故、丸山は徹底して現場にこだわった。日々所属アーティストのライブ会場へ赴き、“現場の丸さん” という愛称で親しまれる。その “現場の丸さん” を慕い、苦楽を共にしたアーティストが、この『Live EPIC 25』に集結したと言えるだろう。

シャネルズ、佐野元春、モッズという “EPIC三恩人”


また、丸山は、“EPIC三恩人” として、黎明期から所属していたシャネルズ(現:ラッツ&スター)、佐野元春、ザ・モッズ(以下モッズ)の名前を挙げている。それは、会社が苦しい時に「ランナウェイ」のヒットで一番稼いでくれたシャネルズ、精神的な部分での佐野元春、ロックバンドとはどういうものか教えてくれたモッズ。ということだ。

『Live EPIC 25』においても、この “EPIC三恩人” は、大舞台に相応しい後世に伝えるべきプロフェッショナルなステージングを見せてくれた。まず、最初に登場した鈴木雅之。オープニングナンバーはレゲエアレンジが施された「ランナウェイ」だった。そして鈴木はこんなMCを発した。「EPICには “EPICロック” 、“EPICソウル”という2つの看板があった」と。



その鈴木の発言通り、前半には、鈴木雅之、鈴木聖美、大沢誉志幸、小比類巻かほる… というソウルフィーリングを兼ね備えたシンガーたちが往年のヒット曲を熱唱。そして中盤戦に差し掛かる頃登場した大江千里のこんなMCが印象的だった。

「デビューが決まって、大阪と東京を往復していた頃、自分の部屋に戻り、EPICからもらったレコード、シャネルズやモッズ、佐野さんを聴きながら、今度は僕の番だと思っていました。今度発売になる『未成年』から「リアル」、聴いてください!」

―― と。

『未成年』とは大江が85年にリリースしたサードアルバムだ。大江は見事、このアルバムでオリコンチャートのトップテン入りを果たす。この日の大江は 原点回帰したかのような “EPICロック” の躍動感が漲っている素晴らしいステージングだった。

“EPICロック” を体現したモッズの体現した圧倒的なステージング


そして、“EPICロック” を象徴するバンド、モッズが登場する。これまでに登場した “EPICソウル” のシンガーたちをバッキングで支えた佐橋佳幸、西本明ら、凄腕のミュージシャンたちが舞台を降りるとステージには新たにドラム、アンプなどがセットされ、モッズの演奏が始まる。それはさながら広大なライブハウスのような錯覚に陥る。

かつてモッズが当時の人気番組、『ザ・トップテン』に出演した時、レポーターは、「モッズの皆さんはステージで多くを語らず、もっぱら歌と演奏でファンを魅了しているグループなんです」とコメントした。この日の演奏もこのコメントと変わらず、MCはほとんどなく、「激しい雨が」、「バラッドをお前に」というEPIC時代のヒット曲を中心に駆け抜ける。丸山の言う「ロックバンドがどういうものか」を体現した圧倒的なステージングだった。



彼がいなければ、僕らは誰もここにいない


前半が、“EPICソウル” そして、後半がモッズに続き、HARRY(ザ・ストリート・スライダーズ)、バービーボーイズ、TM NETWORK、渡辺美里といった “EPICロック” の展開で、最後に登場したのも “EPIC三恩人” のひとり、佐野元春だった。



終盤、この日に登場したすべてのアーティストがステージに集まり「サムディ」が奏でられる。そして佐野は言う。

「彼がいなければ、僕らは誰もここにいない。ファウンダー丸山茂雄!」

スポットライトは客席にいる丸山を照らす。はにかんだような表情でステージに手を振るのは “現場の丸さん” だった。



『Live EPIC 25』出演アーティスト
■ 鈴木雅之
 ランナウェイ
 め組のひと

■ 鈴木聖美 with 鈴木雅之
 TAXI
 ロンリー・チャップリン

■ 鈴木雅之
 ガラス越しに消えた夏

■ 大沢誉志幸
 CONFUSION
 宵闇にまかせて(Kiss&Kiss)
 そして僕は途方に暮れる

■ 小比類巻かほる
 Hold On Me
 TOGETHER
 I’m Here(Acapella)

■ 松岡英明
 以心伝心

■ 大江千里
 YOU
 REAL
 十人十色

■ THE MODS
 激しい雨が
 NAPALM ROCK
 バラッドをお前に
 I Fought The Law

■ HARRY
 風が強い日

■ BARBEE BOYS
 チャンス到来
 泣いたままで listen to me
 負けるもんか
 女ぎつね on the Run

■ TM NETWORK
 Be Together
 Get Wild
 Self Control

■ 渡辺美里
 きみに会えて
 My Revolution
 恋したっていいじゃない
 10years

■ 佐野元春
 約束の橋
 アンジェリーナ
 SOMEDAY


Live EPIC 25 (20th Anniversary Edition)特設サイト

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