80’sを代表するヒット曲の中でJ. ガイルズ・バンドの「堕ちた天使」という曲があります。イントロを聴くだけで「おぉ、懐かしい」なんて思ったりする私も大好きな曲です。この曲の原題は「センターフォールド(Centerfold)」といって雑誌の中央の見開きピンナップや折り込み、(ヌードを含む)グラビアのことを指すそうです。今でいう袋とじページなんかも含まれるのかな。
高校時代に憧れていた女性が、数年後男性誌のグラビアに載っていることに相当ショックを受けるという内容のなかなかほろ苦い歌詞です。実体験はなくとも男性なら「わかるわかる」と頷けますよね。
そういった内容の歌詞なので邦題をつけるのに当時の担当者は苦労しただろうなと想像します。「グラビアのあの子」とか「ピンナップ・ガール」みたいな邦題だったら歌詞の内容からはちょっと違和感を覚えるし、う~んみたいな。で、「堕ちた天使」! これぞ名邦題ですね。このタイトルでしか覚えてない日本人も多いと思います。原題が長いときにその役目をより発揮するのが邦題ですが、こういうパターンもあるのですね。
教室でネグリジェや下着姿の女子学生が踊るというミュージックビデオも歌詞の内容をよく表しています。別の表現で言えば「男子学生の希望的妄想爆発ビデオ」かな(笑)。
そもそもJ. ガイルズ・バンドはR&B、ブルース色の濃い「アメリカのストーンズ」とも言われていたバンドなので、この曲はこのバンドにとってはちょっと異色なほどポップな曲。「堕ちた天使」を含むアルバム「フリーズ・フレイム」もいいんですが、ノリノリのロックンロールがお好みであれば、「ライヴ・フルハウス」なんかもおススメします。なんせブルース・ハープ専門のメンバーもいるくらいですから。
2016.09.05
Dailymotion / jpdc11
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