10月21日

アイドル百花繚乱!花の82年組デビューシングル売上ランキングTOP10

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1982年は、80年代の歌謡シーンを彩るアイドル、通称 “花の82年組” が続々とデビューを果たした “アイドル当たり年”。しかし、デビューした時から咲いた花は、ごくわずかだった。そんな、花の82年組のデビューシングル売上TOP10を、ランキング形式でご紹介したい。

各データは、オリコンのチャートブック(『SINGLE CHART BOOK COMPLETE EDITION 1968-2005』オリコン・エンタテインメント)から引用し、対象期間は、日本レコード大賞新人賞の審査対象(当時)と同じ1981年10月21日から1982年10月20日にデビューしたアイドルとした。

なお、角川組の薬師丸ひろ子と原田知世もこれに該当するが、本職は女優なので対象から外した。本来は「セーラー服と機関銃」を86万枚も売り上げた薬師丸ひろ子が断トツで1位なのだが、ご容赦願いたい。

まずは10位から。各曲の詳しい解説は、リマインダー内の別コラムをご参照いただきたい。

第10位:石川秀美「妖精時代」(約6.0万枚、最高31位)


10位に滑り込んだのは、河合奈保子に続き『HIDEKIの弟・妹募集オーディション』に優勝して歌手デビューした石川秀美。

当時の私は、秀樹の妹をまた一人増やしたことに驚いたが、おかげで秀美の認知度はデビュー前から高かった。楽曲の制作陣も、作詞が松本隆、作曲が小田裕一郎、編曲は萩田光雄という豪華メンバー。サビでは持ち前の伸びるボーカルが聴かれるが、曲のつかみが弱かったのか、売上はボーカルほど伸びなかった。

しかし、2作目以降は、そのボーカルを活かした楽曲に恵まれ、健康的なお色気とともに人気を高めてゆく。初々しいデビュー曲と2作目「ゆ・れ・て湘南」とのギャップは衝撃だった。

第9位:早見優「急いで!初恋」(約6.3万枚、最高36位)


ハワイ育ちのスタイル抜群な美少女として、デビュー前から注目を集めていた早見優。15歳で英語がペラペラな帰国子女という初期設定だけで、英語の勉強に苦しんでいた当時の私は憧れた。

デビュー曲は、本人自ら出演したシャンプーのCM(『恋コロン髪にもコロンへアコロンシャンプー』という長すぎる名称だった)でガンガン流されたので、サビのフレーズ「君の香り深呼吸~」は耳に馴染んだ。しかし、お膳立ては整っていたが売上的にはパッとせず、結局この年は目立ったヒットに恵まれなかった。

それでも、明菜やキョンキョンを差し置いてレコード大賞新人賞を受賞したのは、最初から実力、ルックス、存在感が揃っていた証だろう。

第8位:北原佐和子「マイ・ボーイフレンド」(約6.6万枚、最高25位)


モデル輩出で知られるオスカープロモーションは、1981年に3人のアイドルユニット『パンジー』を結成した。その先陣を切って3月にデビューしたのが北原佐和子である。

同時期にデビューしたアイドルのうち、私は彼女が最も売れると見ていた。グラビア出身だけあってルックスは完成されていたし、キャッチーで覚えやすいデビュー曲も悪くなかった。しかし、ほんわかしたメロディーに音程がふらついた2作目「スウィート・チェリー・パイ」でつまづき、その後も人気を取り戻すことはできなかった。

ちなみに、パンジーの他の2人も次々と歌手デビューするが、歌唱力が追いつかなかったのかヒットには至らず。3人とも正統派路線だったのに残念だった。

第7位:三田寛子「駆けてきた処女」(約8.6万枚、最高21位)


8位から2万枚の差を付けた7位は、三田寛子。ポスト百恵の一人としてCBSソニー(当時)の酒井プロデューサーが売り出したアイドルで、「百恵ちゃんを撮りましょうね」と冗談まじりにジャケ写を撮影しようとした篠山紀信に、「三田寛子を撮ってください」と言い返したエピソードは知られている。

「処女」と書いて「おとめ」と読ませるタイトル、セーラー服姿の清楚なジャケット、井上陽水による変化が激しすぎるメロディーと、デビュー曲はつかみどころが満載。当時の私はユラユラと気だるいAメロにハマり、入手したてのウォークマンで何度も聴き返した。そんな陽水節をきっちり歌いあげた寛子には、今さらながら感服したい。しかし、2作目の「夏の雫」は陽水節に磨きがかかりすぎたのか、売上は失速する。

第6位:堀ちえみ「潮風の少女」(約8.8万枚、最高27位)


6位は、少女アイドル路線を突き進んだ堀ちえみ。デビュー曲は “15になったばかり” の自分をも歌詞に含め、茅ヶ崎の海でのデートに憧れる少女の内面を描いた可愛いらしい歌だった。舌足らずながら懸命に歌う姿と幼さが残るキャンディボイスは、妹属性を持つ男子の本能をくすぐった。

ただ、スローテンポで決め手に欠いたのか、楽曲の売上は人気ほどは伸びず。2作目「真夏の少女」も、曲調が似ていて歌詞の二人に進展がなかったせいもあったのか、売上は低迷する。しかし、3作目の大ボケソング「待ちぼうけ」では本領を発揮し、レコード大賞新人賞を射止める。1作目と2作目で彼氏への淡い憧れを歌ったちえみが、3作目で「もうあなたなんて嫌い」と言い切ったのは印象的だった。

第5位:伊藤さやか「天使と悪魔<ナンパされたい編>」(約9.2万枚、最高36位)


5位は、意外といっては失礼だが伊藤さやか。デビュー曲は最高36位に留まるが、トップ100を20週もキープした結果、堀ちえみを抜いて5位に躍り出た。

これは、当時出演して人気を博していたTVドラマ『陽あたり良好』の影響に違いない。しかし、他のアイドルと一線を画するロックでノリノリな楽曲が正当に評価された証とも思う。鮮烈な歌い出し「YesかNoか、好きか嫌いか~」は、初めて聴いて以来、私の頭に染み付いて今も離れない。

ちなみに、10月に発売された2作目「あなたとOVER HEARTしたい」のB面には、デビューシングルの歌詞だけを変えてコミカルにした「天使と悪魔~カンニング編」が収録されている。

第4位:小泉今日子「私の16才」(約9.7万枚、最高22位)


花の82年組の顔とも言えるキョンキョンだが、デビューした年は、おそるおそる花を開いていった印象がある。

そのデビュー曲は、何と1979年に発売された森まどか「ねえ・ねえ・ねえ」のカバーだった。しかし、ノスタルジックなメロディーに載った甘酸っぱい歌詞を、キョンキョンは感情を込めて見事に歌いあげている。特に、サビの「ねぇ」三連発の最後の「ねぇ」が、私はたまらなく好きだ。

次作「素敵なラブリーボーイ」も70年代の林寛子の作品。当時、2作連続カバーとはいかがなものかと思ったが、選んだだけあって売上は上昇。3作目のオリジナル曲「ひとり街角」では『ザ・ベストテン』への初登場を果たす。しかし、翌年にキョンキョンが髪をバッサリ切ってイメチェンするとは思いもしなかった。

第3位:中森明菜「スローモーション」(17.4万枚、最高30位)


3位は中森明菜。花の82年組の代表選手の面目躍如といったところだが、「少女A」がヒットしなければ、デビュー曲はここまで売れなかったはず。何しろ、最高30位なのである。それでも17万枚売れたのは、オリコンのトップ100に39週の長きにわたりランクインしていたため。つまり「少女A」のヒットと並行して売れ続けていたのだ。来生姉弟による楽曲も、即効性はないがジワジワ効いてくるタイプ。出だしの「砂のうーえー」のボーカルからは、新人の瑞々しさを感じる。

ちなみにデビュー曲は、ファーストアルバム『プロローグ』からの先行シングルの位置付け。そのアルバムは、シングルを遥かに上回る約27万枚を売り上げている。そう、明菜の歌姫人生は、実質的にアルバムからスタートしたのだ。

第2位:シブがき隊「NAI・NAI 16」(約25.9万枚、最高3位)


2位は、この年の日本レコード大賞で最優秀新人賞を受賞したシブがき隊。ランキング内で唯一の男性アイドルかつグループアイドルである。

新人のデビュー曲を立て続けに大ヒットさせてきたジャニーズにとって、この曲の大ヒットは既定路線だったはず。オリコン最高3位は十分立派だが、その上にいたトシちゃんや聖子と重ならなければ、1位を取れた可能性もあった。

シブがき隊の各曲は、タイトルがユニークなのが特徴。サビ以外の歌詞を3人が交代で歌うスタイルも新鮮だった。特にBメロの「ジタバッタすっるなよ~」からの展開が私は大好きで、3人が音程を変えてハモる「すーがーりーつーけー」は、出来はともかく、グループの強みを活かしているなと感じた。

第1位:松本伊代「センチメンタル・ジャーニー」(34.2万枚、最高9位)


堂々の1位は、花の82年組の先頭を切って1981年秋にデビューした松本伊代。詳しい解説は『特集 松本伊代』に譲るが、80年代アイドルソングの中でも一般への認知度はトップクラスだと思う。

当時の私は、突然ヒットチャートに出現したこの曲を聴き、ベタで古っぽいと思いつつも、伊代の鼻声とメロディーが耳にこびり付いて離れなかった記憶がある。一般リスナーの心を一気につかむ魔力が、この曲にはあった。それは、同時期に大ヒットした「セーラー服と機関銃」の薬師丸ひろ子にも通じる。いきなり心をかっさらわれる、あの感じだ。

なお、デビュー曲に自分の年齢を入れる先駆けになったのもこの曲。それくらい「伊代はまだ16だから」の影響力は絶大だった。


―― 以上、花の82年組のデビュー曲を売上順に10位から1位まで、私の印象も交えつつ駆け足で紹介してきた。

こうしてランキングを見ると、上位3人以外は売上に大差なく、ほぼ横並びだったことがわかる。しかし、デビューシングルの成績は振るわなかったが、TVの歌番組やドラマ、CM、ラジオ、雑誌などで露出していた各アイドルの存在感は、それ以上のものがあったと思う。そして、翌年にかけて次々と花を咲かせる過程を追うのは楽しかった(花が咲かなかった方もいるが)。

昔も今も、世間の認知を獲得して人気が上昇中のアイドルは、ひときわキラキラ輝いて魅力的に感じる。そうした中長期の成長も含めて、多くの人が “花の82年組” に魅了されたのだろう。

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2022.01.04
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カタリベ
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